IME 2010の強化
Office 2010に同梱されるのはもちろんだが、旧Officeユーザーも無償で使えるようになったIME 2010。旧バージョンでは変換効率が酷評されることもあったが(関連記事)、今バージョンでは変換効率の改善や辞書のアップデート機能などが追加され、充実した使い勝手が期待できる。
辞書の自動更新
これまでのIME 2007でも、Office Onlineを利用してIME用の最新語辞書や郵便番号辞書などをアップデートできたが、ユーザー自身がダウンロードセンターから入手してアップデートする必要があった。しかしIME 2010では、最新の辞書は自動でアップデートできるようになっている。
またIME 2010では、XML形式の「オープン拡張辞書」を利用して辞書を強化できるようになった。現時点では、Office Onlineから「IT用語辞書(サンプル)」がダウンロードできる。今後はマイクロソフトだけでなく、一般ユーザーやメーカーによって辞書が配布される可能性もある。
オープン拡張辞書を追加するには、IME 2010の「ツール」→「追加辞書サービス」→「オープン拡張辞書を追加」をクリックする。現時点ではIT辞書のサンプルがダウンロード可能だ。
インライン検索機能
IME 2010に検索プロバイダーを設定しておけば、変換中の文字の意味を検索したり、文字を翻訳したりといった機能が利用できる。現時点では、インターネット検索に「bing」、辞書検索に「コトバンク」「Weblio」、機械翻訳に「Microsoft Translator」が利用できる。
ただしインライン検索とはいっても、検索結果が既定のウェブブラウザーに表示されるだけだ。これではアクティブウインドウがブラウザーに移ってしまい、入力操作が中断されてしまう。ATOKのように検索結果をポップアップ表示できるような改良を期待したい。
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次回は、Home and BusinessエディションのPowerPoint、Outlook、OneNoteの新機能について解説する。
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