3月10日、マイクロソフトはWindows 2000やWindows XP SP2、Windows Vistaのサポート終了が近づいていることを告知するサイトを開設した。7月13日(米国時間、以下同)をもってセキュリティパッチの提供も終了するWindows 2000に関しては、Windows Server 2008 R2への以降を勧めるWebサイトも開設されている。
マイクロソフトによるWindowsの製品サポートは、新機能の追加やセキュリティ関連のパッチ(セキュリティ更新プログラム)、セキュリティ関連以外のパッチが無償提供される「メインストリームサポートフェーズ」、無償提供はセキュリティ更新プログラムのみとなる「延長サポートフェーズ」にわかれている。
メインストリームサポートフェーズは製品発売から最短5年間で、延長サポートフェーズはメインストリームサポートフェーズ終了から最短5年となる(正確には下の表を参照のこと)。
メインストリームサポートフェーズ |
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「製品発売日から5年間」もしくは「次期製品の発売から2年間」のどちらか長いほう |
延長サポートフェーズ |
「メインストリームサポートフェーズ終了から5年間」もしくは「次の次の期製品発売から2年間」のどちらか長いほう |
延長サポートフェーズが提供されるのは、ビジネス製品(Windows Server製品やWindowsの企業向けエディション)と開発用製品のみとなる。コンシューマ製品(Windows Vista Home Basic/PremiumやWindows 7 Home Premiumのような家庭向けエディション)には、原則として提供されない(Windows XP Home Editionは例外)。
発売日が2000年3月31日となっているWindows 2000(Professional、Server、Advanced Server、Data Center Server)は、メインストリームサポートフェーズが2005年6月30日に終了し、延長サポートフェーズに移行している。過去のOSといったイメージもあるWindows 2000だが、まだセキュリティ更新プログラムは提供されており、万全とはいえないながらもセキュリティは保たれていたわけだ。
一方、2010年7月13日に延長サポートフェーズが終了すると、新たな脆弱性が発見されてもセキュリティ更新プログラムは提供されなくなる。脆弱性を利用して感染するウイルスによる被害が相次ぎ、また毎月のように脆弱性が発見される現状において、セキュリティ更新プログラム提供の終了は非常に危険な状況となる。サポート期間が終了しても、使用権がなくなるわけではない。しかし、危険性を考えると、7月13日をもってWindows 2000の製品寿命は終了すると考えるべきだろう。
(次ページ、「SP2のサポートが終わるWindows XP」に続く)