このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

2010 International CESレポート Vol.2

もうすぐ登場? CESで見た国内未発表VAIO&LOOX

2010年01月09日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 米国ラスベガスで開催されている展示会「International Consumer Electronics Show」(以下CES)では、日本未発表の製品がたくさん登場するのが常だが、毎年特に数多くの展示を行なっているのがソニーだ。今年もその例に漏れなかった。ここでは、CES会場に展示されていた新VAIOから、3モデルを採り上げよう。順に、「W」「X」そして「Z」。すでに述べたように、どれも「日本未発表」だが、例年どおりなら近々日本でも発表されるのは間違いない。


エコなVAIO W & 新色のVAIO X

VAIO W

今回のWでは、本体素材から収納袋に至るまで、エコな考え方でまとめたモデルが存在する。「バッグで持ち帰れる」というコンセプトは新しいかも

薄型ノートのXには、カラーリングをシルバーに変更したモデルが登場

薄型ノートのXには、カラーリングをシルバーに変更したモデルが登場。基本構成は変わらないが、印象はかなり新鮮だ

 VAIO Wシリーズは、Atom搭載のネットブックだ。今回展示された製品は、プラットフォームが最新の「Pine Trail-M」に変わり、CPUにはAtom N450が採用されている。チップ構成が大幅に変更になったので、「性能は同じくらいだが、バッテリー持続時間は1時間程度延びているのでは」(説明担当者)とのことだ。ただし、変化は内面よりも「製造」。本体ボディーの23%がCDからの、ケースがペットボトルからのリサイクル素材でできており、段ボールゴミも一切でないという。

 出展されていたVAIO Xシリーズは、すでに発売済みのものとスペックは変わらないが、直販サイト「ソニースタイル」専売のカスタムカラーとして、新たにシルバーが仲間入りした。底面はいままで通り茶色だが、表面のたたずまいはずいぶん違う印象を受ける。


VAIO Z

 新機種の中でも、特にモバイルユーザー注目の存在が「VAIO Z」の新モデルだ。

新VAIO Z

新VAIO Z。アイソレーションキーボードは薄くなっているように見えるが、全体のフォルムとフットプリントは旧機種の印象を引き継いだものだ

 Zシリーズは「薄型」「13.3型ディスプレー」「3ポンド(1.37kg)」「2スピンドル」という特徴を持つノートであり、チップセット内蔵のGPUと独立GPUの両方を搭載し、「用途に応じて使い分ける」というコンセプトの製品だ。その点は、新モデルでも大きく変わっていない。ただし今回は、インテルの新CPUである「Core i5」と「Core i7」の両方に対応することを目的に、さらなる放熱設計と使い勝手の追求が行われている。

 まず目につくのは、キーボードの左上にある「三角」のスイッチ。従来のモデルでは、「STAMINA」(チップセットGPU利用)と「SPEED」(独立GPU利用)の切り替えだったが、今回は電源状態を見て「自動」で利用するGPUを切り換える「AUTO」が加わって3モードになった。Windows 7/Vistaは、GPUの動的な切り換えに対応しているので、新Zはその機能をうまく生かした製品になる、ということなのだろう。

Z伝統のGPU切り換え用スイッチは「3モード」に進化

Z伝統のGPU切り換え用スイッチは「3モード」に進化。「AUTO」モードを実現した

 また、CPUパワーの上昇に伴う発熱量の増加を補うため、製造工程も変わったようだ。キーボードの面は、アルミの板を切削して作る工法になり、タイプ時の剛性と本体の薄さを両立している。また、ディスプレー天面には炭素繊維強化プラスチックパネルが使われる。

新Zのキーボード面のパーツ

新Zのキーボード面のパーツ。アルミの板を削って作っていく、という工法であるため、軽い割に剛性が高く、タイプがしやすい。もちろん、見た目が「高級」に見えるのもプラス

 操作性の面でも見逃せない強化点が2つある。ひとつは、輝度センサーとそれに連動するキーボードライトを搭載したこと。暗い場所をセンサーが感知し、自動的にディスプレーの輝度とキーボードライトの明るさを調整するようになっている。

暗所で輝度センサーを利用した場合のテスト

暗所で輝度センサーを利用した場合のテスト。キーボードライトが付き、液晶の明るさが最適なものに修正される。道具としての使い勝手向上に貢献しそうだ

 もうひとつは、光学ドライブのイジェクトボタン位置の変更。従来はドライブに内蔵のボタンを使い、「側面のボタンを押してディスクを取り出す」形だったが、「より自然な操作にするため」(説明員談)に、側面ボタンは廃してキーボード上部に専用ボタンが用意され、そちらを使うようになった。

キーボード最上段・右端にあるのが「イジェクトボタン」

キーボード最上段・右端にあるのが「イジェクトボタン」(赤枠内)。ディスク取り出しボタンはここだけに変わった

 カラーはシルバーのほかに、ソニースタイルでの専売として、プレミアムカーボンと、写真のような特殊な加工のものが用意される。プレミアムカーボンは、以前よりも光沢に高級感があるように思える。また、「光沢でも指紋が目立ちにくい塗装を採用した」(説明員)とのことだ。

本体はアルミを使うこともあってかシルバーが基本(左)。ディスプレー部にも強度の高い素材が利用されている。ソニースタイルモデルでは、「より高級なもの」と「個性的なもの」の両方から選択が可能。プレミアムカーボン(右写真上側)の質感は「大きく向上していると考えている」(商品企画担当者)という

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン