CESの米インテル社ブースには、毎年数多くの最新パソコンが展示される。今年私が目をつけたのは、モバイルノートの紹介コーナーにあった「赤い製品」だ。
丸みを帯びた見慣れないノートで、CPUはAtom N450。いわゆるPineTrail-M系のプラットフォームを使った製品だが、注目点はほかにある。背面に見慣れた「Fujitsu」のロゴがあるのだ。そういえば、無限大をあしらったロゴもあるし、光沢仕上げのイメージも、現行のLOOXにつながるところもある。
説明員によれば、この製品はアメリカで発表した「LifeBook MH380」。日本では「LOOX M」シリーズにあたる製品である。単にボディーが曲線的なだけでなく、サイドの仕上げもなかなか凝っている。重量は「3ポンド以下」とのことなので、1.3kgを切るか切らないか、といったところだろう。
ユニークなのは、タッチパッドの横にある丸い部分。ここはスクロール専用の部分で、「デュアルスクロール」と呼ばれていた。指をくるくると回して操作すると、そのままスクロールになる。メインのタッチパッドとは別に用意して、誤操作を避けよう、という発想のようだ。
最後に、説明員は次のような話をしてくれた。「あなたは日本からのプレスだろう? これは、メード・イン・ジャパンなんだよ。ぴったりだと思うけどね」
富士通のネットブックはこれまで、海外生産の製品だった。それがこの製品で「日本製」になる……ということは、同社が力を入れる「本命商品」のひとつ、ということになるのだろうか。日本での発表に期待したい。