※この記事は、「徹底解剖! 成功ネットショップの現場ノウハウ」の第19回です。過去の記事もご覧ください。
顧客も配送会社も”味方”につけてクレームを撃破!
ネットショップを運営する上で避けて通れないのが、顧客から来たクレームへの対応です。クレームには、「商品の色やサイズが違った」などネットショップに明らかに非がある場合もあれば、「届いた商品が破損していた」 「商品が指定日に届かなかった」など、配送会社に何らかの原因がある場合もあります。
クレームをゼロに近づける努力が必要なのは当然ですが、社内スタッフ、配送ドライバーなど、商品が顧客に届くまでに数多くの人が関わる以上、「ミスは起こり得るもの」という姿勢で、起こった場合にどれだけ迅速な対応ができるかを考えておくことも大切です。対応が後手に回るほど顧客の怒りを買い、収束が遠のいてしまうのは明白だからです。
その点、創作洋菓子店の『シリアルマミー』は、クレーム対応についてもさまざまな工夫をすることで、クレームの数を激減させた経緯があります。
クレームは発覚から1時間以内の謝罪が鉄則
2001年の開業当初は「多いときで1日7~8件のクレームが届いてしまうこともありました」とシリアルマミーの店主・篠 直余さんは振り返ります。
「当時、もっとも多かったのが『午前中指定のはずが商品が届かない』など時間指定に関するトラブルでした。こんな時、ただその場を切り抜けようとするのは逆効果。どんなクレームがきても、まず謝罪する。これが鉄則です」
篠さんが心がけているのが、クレーム発覚後、1時間以内に謝罪すること。1分でも早く対応するに越したことはないと言います。
「クレームはメールでいただくことが多いのですが、こちらは極力、電話して謝罪します。その方が、謝罪の気持ちが相手に伝わりやすいと思います。その後、宅配会社に連絡をとり、何時頃に商品が到着するか確認。その目安をお客様に電話やメールなどで伝えていきます。このとき、宅配会社の確認がまだとれないからと、そのまま放置するのは禁物。『連絡がつかないので、もう少しお待ちください』という旨をそのままお客様にお伝えするのが肝心です。要はトラブルの経過やその後の対応策を随時報告していくことが、お客様の怒りを最小限に抑えることにつながっていくんです」
■今回の成功ネットショップ:
創作洋菓子販売『シリアルマミー』
1998年1月、夫の経営するフランス料理店でフレンチトーストを販売し話題を呼ぶ。以後、創作洋菓子販売を開始。同年6月、新宿伊勢丹のデパ地下に出店。以後、プランタン銀座(1999年)、自由が丘スイーツフォレスト(2003年)をはじめ、都内の有名デパートに次々出店。 2001年8月、ネットショップオープン。2004年、楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤー「スイーツ・菓子・デザートジャンル賞」を受賞。 2007年度のネット/実店舗を合わせた年商は2億4000万円。 。
- URL:http://www.rakuten.co.jp/siriaru/
- 店主:篠 直余さん