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世紀の天体ショー「2009 皆既日食」 第6回

皆既日食超高精細映像ライブ中継を追う!【レポート編】

2009年07月23日 17時30分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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皆既日食をハイビジョンの4倍にあたる4Kの超高精細な映像でライブ中継する「7.22 皆既日食超高精細全天映像ライブ伝送上映一般公開実験 神秘の皆既日食from 奄美」。【システム編】ではネットワークやサーバ、映写装置などを紹介したが、第2弾【レポート編】はイベントをレポートしていきたい。

いよいよスタート!神の視点で日食を拝む

 大阪ABCホールでのライブ中継イベントは10時から開演。ホールではイベントを説明したビデオの上映に続いて、関係者による開会の挨拶、そして日食についての説明が行なわれた。

今回のイベントの首謀者ともいえる和歌山大学の尾久土正己教授が「皆既日食は、地上にいながら神や宇宙飛行士の視点を得られる」と皆既日食の魅力をビデオで語った

尾久土教授の「今までの映像では表現できなかったことを表現したい」という臨場感を求めて、産学官のさまざまな団体が総力を結集した

主催の独立行政法人 情報通信研究機構の理事松島 裕一氏は「ユニバーサルコミュニケーションを推進する上で、臨場感をいかに実現するのかは大きな課題だが、今回のイベントで可能性が示せた」と述べる

朝日放送の代表取締役社長である渡辺 克信氏は「弊社は昨年、世界初の4K映像のリアルタイム伝送を成功させた。この実績を元に今回のイベントにチャレンジした。この経済状態の中、夢のある取り組みだと思う」と意気込みを語った

奈良先端科学技術大学院大学 助手の油谷 曉氏はイベントをワンポイント解説。「世界初」「全天映像」「超高精細映像」「多地点からのライブ中継」「見事な産学官連携」という5つのキーワードを挙げた

 油谷氏によるイベント解説をしている間に、中国の武漢で皆既日食がスタートし、前面スクリーンに2K映像が映し出された。武漢ではそれなりに皆既日食が観測できたが、上海では残念ながら雨模様でまったく見られず。こうした中継と同時進行で、和歌山大学のスタッフによる日食についての説明も行なわれた。

日本全国で部分日食が見られ、左下の帯の部分では皆既日食が見られる

現地にいる場合、イメージ的には月の影が通り過ぎるという感じらしい

 10時50分過ぎ。次は奄美大島である。ドーム内に入り、現地にいる尾久土教授のレポートを聞きながら、皆既日食を体験しよう。

(次ページ、涙の曇り空!全天ドームの中では?)


 

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