NDフィルターは完売したけど、あきらめるのはまだ早い
日食撮影用レンズフィルターをDIY!
2009年07月20日 18時00分更新
今世紀最長の皆既日食が22日、日本のトカラ列島などで観測できる。すでに「日食の撮影方法 レンズ、フィルターなど機材は?」の記事で、今回のトカラ日食を一眼レフカメラで撮影するために必要な機材の数々と撮影方法は紹介しており、準備のいい読者の多くは、必要な装備の数々を揃えて後は当日が来るのを待っていることだろう。
しかし、そんな日食を撮影するための装備の中で、品薄になっている商品がある。それはレンズフィルターだ。太陽の撮影には減光フィルターを使うのだが、カメラ専門店や家電量販店では、減光率の高いフィルターがすでに完売している。次回の入荷時期が7月末から8月上旬に予定されているため、今から購入しようとしても今回の日食には間に合わないのだ。
しかし、あきらめるのはまだ早い! 日食の撮影には、溶接の時に使う遮光ガラス(フィルタプレート)がレンズフィルターの代わりになってくれるからだ。というわけで、フィルターが完売状態で途方にくれていた筆者は、早速ホームセンターを駆けずり回って遮光ガラスを入手し、手作りフィルターで太陽を撮影してみた。
遮光ガラスとフィルターの材料
危険な太陽光を抑える遮光ガラスは、JIS規格の#10と#11と#13の3種類を用意した(#12は売り切れていた)。なお、#13は、天文教育普及研究会の行なった“太陽観察用各種フィルタ類およびその代用品の透過率測定”(PDF)の結果、太陽を直接観測するのに適した性能を有していると判断されている。
この遮光ガラスは、幅5cm、長さ10cmの長方形をしているため、カメラのレンズには直接付けることができない。そこで、遮光ガラスをレンズに付けるためのアタッチメント部分に、全世界で販売され、最も有名な即席麺であるカップヌードルの容器を使用してみた。
さっそく、フィルターを作っていくのだが、綺麗に洗ったカップヌードルの容器に遮光ガラスの差込口を作り、底部分を遮光ガラスの大きさに開けるだけ。試行錯誤の時間も含め、作業時間はわずか30分で作業は完了する。
注意:本記事で紹介する方法は、日食を直接観測するためのものではなく、写真を撮影するためのものになっております。紹介する方法を用いて直接太陽を見た場合には、失明や視力の低下の恐れがあるため、絶対に太陽を見ないでください。また、撮影方法も本記事中で紹介している方法で行なってください。
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