滝の水流の動きで動画のなめらかさとノイズ感をチェック
いよいよ画質チェックに移る。まずはロケ地(旧古河庭園)にあった、10mほどの高さの滝だ。ここで、定番の水の流れを撮影し、激しい動きでのノイズの発生や解像感をテストした。滝の場所は木立の中にあり、全体に木陰の暗めのシチュエーションだが、木々の間から漏れる光はかなりまぶしい。このあたりのコントラスト感の違いも見てほしい。ちなみに撮影時の記録モードはいずれも最高画質モードを選択。撮影モードはオートだ。
HDC-TM350
HDR-CX500V
iVIS HF S11
パナソニックは、全体にやや暗い感じになるが、木の葉やシダの緑の色はかなり豊かだ。特に枯れた葉の黄色が鮮やかに再現されている。肝心の水の流れは、細かく見るとやや不明瞭な部分もあるが、ノイズが目立つようなことはない。滝の水の流れ、石を打つ水の飛沫などの雰囲気はきちんと再現されている。
ソニーは明るさが際立っている。 Exmor R CMOSセンサーの威力なのか、低照度部分の感度がかなり高いと感じる。その分、色は緑の鮮やかさが目立ち、微妙な色の変化や枯れた葉の黄色は控えめ。少々あっさりとした色の印象だ。滝の水の流れはノイズというほどではないが、やや荒れ気味。流れ落ちる水が光を反射してきらきらと光る感じや、飛び散る飛沫の細やかさは十分なレベル。
キヤノンは当然ながら、MXPモードの転送レート24Mbpsの威力が存分に発揮された。パナソニック、ソニーとも、単独で見る限り不満のないレベルだったのだが、キヤノンは水流の細やかさがあきらかに違う。細かい飛沫の飛び散る感じや霧のようなもやっとした感じまで再現されている。色再現はちょうどパナソニックとソニーの中間で、見た目に近いイメージだ。緑の鮮やかさもしっかりと感じさせつつ、木の葉の緑の違い、枯れ葉の黄色もそれらしく再現されている。ここはやはりキヤノンの圧勝と言えるだろう。
撮影した動画のサンプルファイルを用意した。ファイルの再生にはAVCHD対応プレーヤーなどの再生環境が必要となる。
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