キータッチはdynabook UXに「似て非なる」印象
ACアダプターは小型で使いやすい
キーボードは、このところのVAIOノートでは標準となりつつあるアイソレーションキーボードである。キーピッチも約16.5mmと、10.1型ディスプレー採用ネットブックとしては大きめだ。
ネットブックでアイソレーションキーボードの採用というと、先行する東芝の「dynabook UX」に似ている、という印象は否めない。実際、特に今回試用したブラウンモデルでは、色合いといいデザインといい、キャラクターがかなり似通っている。
ただし、キーボードの感触や表面の仕上げなどは、見た目以上に大きな差がある。dynabook UXのアイソレーションキーボードは、打鍵音が小さめだがストロークが深めでクニャクニャした印象があった。一方でVAIO Wのそれは、ストロークが浅めでかっちりとした打ち心地で、一般的なアイソレーションキーボードに近い。その代わり、打鍵音は大きめになりやすい。どっちが好みかと言われると、筆者の場合はVAIO Wの方に軍配を上げる。
タッチパッドの表面には、細かな文様が印刷されており、デザイン上のインパクトとなっている。サイズも大きめで、ボタンの操作感も良好だ。タッチパッドの文様は、本体を収納する化粧箱や壁紙にも使われていて、商品のイメージをトータルで演出する「顔」でもある。パームレスト表面にも細かな凹凸が設けられ、さらっとした手触りだ。
インターフェースは、やはりネットブックの標準的な構成となっている。本体右側にUSBが2つとEthernet、左側に電源、アナログRGB出力端子といったところである。他社製品と違うのは、前面にSDカードスロットだけでなく、メモリースティックDuoのスロットが搭載されていることだろう。厚みを考えてかコストを考えてか、共用スロットではなく、別々のスロットが横に並ぶ形式だ。
ちょっとしたことだが、無線LANスイッチが物理的なスライドスイッチになっているのは、航空機内などで簡単に切り換えられるためありがたい。電源スイッチも前面に用意されている。
うれしいのは、ACアダプターが非常にコンパクトであることだ。ケーブルは長めだが、一般的に使われているいわゆる「メガネプラグ」なので、対処のしようはいくらでもあるだろう。本体への通電を確認できるよう、ACアダプター側にLEDライトがあるのも、他のネットブックにはない工夫といえる。
無線通信系は、802.11b/gに加え、11n(Draft 2.0)とBluetoothを内蔵している。どちらも珍しいものではないが、フル装備である点はありがたい。
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