ソニー(株)はVAIOブランドのノートパソコンの2009年夏モデル第2弾、5シリーズを発表した。いずれも基本性能がやや向上したマイナーチェンジとなっているが、人気の「VAIO type P」に新色とWindows XP搭載モデルが登場するなど、注目の製品がラインナップされている。店頭販売モデルの価格は、全機種オープンプライス。
待望のXPモデル&新色登場 VAIO type P
2009年1月に発表され、たちまちヒット商品となったソニーのモバイルノート「VAIO type P」シリーズ。夏の新製品店頭販売モデルには、Windows Vista搭載の春モデル継続製品(VGN-P70/P80シリーズ)に加えて、待望のWindows XP搭載モデル「VGN-P50」シリーズが登場した。
VGN-P50は、CPUはP70と同じAtom Z520(1.33GHz)だが、メモリーが1GBに減り、かわりにHDDは80GBへと若干増えた。ワンセグチューナー搭載モデルはなく、NTTドコモの「FOMA HIGH-SPEED対応」のワイヤレスWANモジュールを内蔵する。ただし、GPS機能は持たない。また、type P付属アプリケーションも減らされている(VAIO Location Search、VAIO MusicBoxなど)が、こちらはむしろ「シンプルでよい」と感じる人も多そうだ。
細かい改良だが、Windowsを起動しないでインターネットアクセスやメディアファイル再生ができる「インスタントモード」が、ワイヤレスWAN機能に対応。無線LANだけでなくワイヤレスWANでも、インスタントモードでのウェブブラウジングが可能になった。
また、CTO方式で販売される「VAIO OWNER MADE」モデル(以下VOMモデル)では、本体カラーに新色の「パイライトゴールド」が追加されたほか、キーボード&パームレストのカラーに、従来のシルバーに加えてシックな「ダークブラウン」が追加された。ダークブラウンのキーボードは、既存のカラー(ホワイト、グリーン、レッド、ブラック)との組み合わせも可能である。
さらに、塗装の下にレーザー加飾技術によって柄を焼き付けた柄ありモデルもラインナップ。ホワイト、グリーン、レッドのそれぞれで、柄ありと従来どおりの柄なしが選べるようになった。これらの本体色、柄、キーボード色を組み合わせることで、今まで以上に個性的な1台を実現できる。
そのほかにもVOMモデルでは、CPUにクロック周波数2GHzのAtom Z550が選べるようになったほか、256GBのSSDも用意された。XPモデルも選択できるが、その場合は店頭モデルと同様に、メモリーは1GB(オンボードのみ、増設不可)になる。
新製品の主な仕様は以下のとおり。発売日は6月6日の予定。
VGN-P50/R、/G、/W の主な仕様 | |
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CPU | Atom(1.33GHz) |
メモリー | 1GB(増設不可) |
グラフィックス | Intel US15Wチップセット内蔵 |
ディスプレー | 8型ワイド 1600×768ドット |
HDD | 80GB |
光学ドライブ | 搭載せず |
テレビ機能 | 搭載せず |
無線通信機能 | FOMA HIGH-SPEED対応ワイヤレスWAN、IEEE 802.11b/g/n(Draft 2.0)、Bluetooth 2.1 |
サイズ | 幅245×奥行き120×高さ19.8mm |
質量 | 約626g |
バッテリー駆動時間 | 約4時間 |
OS | Windows XP Home Edition SP3 |
予想実売価格 | 8万5000円前後 |
既存type PユーザーにもXPドライバー提供!
さらに、Vistaモデルのtype Pユーザーに対して、Windows XP用ドライバーソフトが提供されることとなった。XPの正規ライセンスディスクを持つユーザーのみが対象で、XP自体の提供はされない。また、動作サポート対象外となる。ドライバーソフトはVAIOサポートページでダウンロード提供されるほか、ドライバーインストール済みDVDの販売も予定されている。
すでにネット上にはtype PへのXPインストールの情報が出回っており、XP導入自体に目新しさはないかもしれない。しかし、ソニーから公式にドライバーが提供されるとあれば、(非サポート対象とはいえ)安心して導入できるので、そのメリットは非常に大きい。またtype Pの人気が上がりそうである。
