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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第25回

「すべては2つ持て」 私の海外出張テクニック

2009年06月10日 13時00分更新

文● 西田 宗千佳

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 私は現在、ゲーム関連国際展示会「Electronic Entertainment Expo 2009」(E3)と、米アップルの開発者向けカンファレンス「WWDC」の取材でアメリカ・ロサンゼルスにいる。こういった海外取材は私の場合、少ない年で年3回、多い年だと6回くらいある。

 今回は「私の出張装備」について書いてみたい。仕事やプライベートで、パソコンを抱えて旅行する機会が多い方というのも少なくないはず。そんな方々に、少しでも参考になれば幸いだ。


日本に近い環境整備が重要
パソコン「2台」は必須条件

 この写真は、私が今回持ってきた仕事・プライベート用のガジェット類一式である。

今回持ち込んだ全装備

今回持ち込んだ全装備を、とりあえず床に並べて撮影。パソコンは右下のMacBook Airと、左中段のHP Mini 1000の2台。すべてを普段鞄に入れて持ち歩いているわけではない

パソコン MacBook Air メインマシン
HP Mini 1000 トラブル時のバックアップ機
デジタルカメラ LUMIX G1 Wズームレンズキット メイン、スチル用
Xacti CG10 バックアップ、ムービー用
バックアップ用HDD 2.5インチ・250GB・耐衝撃モデル 写真、HP Mini 1000 リカバリー用、FAT32
2.5インチ・120GB・耐衝撃モデル MacBook Air バックアップ用、HFS+
ゲーム機 PSP-3000 充電はUSBケーブルで
ニンテンドーDSi 充電はUSBケーブルで
携帯電話 iPhone 3G 基本的に通話用、海外でのネット接続は無線LANで
デジタルペン Livescrive Pulse 2GB 取材メモ用(音声込み)
ICレコーダー ソニー ICD-UX70D バックアップ用
ヘッドホン MDR-NC500D ノイズキャンセル。飛行機内・ホテル内仕事中用
Livescrive Pulse付属品 録音からの原稿起こし用
光学ドライブ USB接続 DVDドライブ 最近は出番が極端に少ない
音楽プレイヤー iPod nano 音楽用
USBハブ セルフパワー・5ポート 実質的に充電用
バッテリー KBC-L2 USB給電対応、携帯など緊急充電

 見てお分かりのように、特徴は「2つ」につきる。パソコンもカメラも録音機材も、音楽プレイヤーからゲーム機、バックアップ用のHDDまで2台だ。まあゲーム機が2台なのは、単に「鞄から抜き忘れた」ことによる偶然なのだが。

 2台体制を基本とする理由は、“メインとバックアップ”という形を貫くためだ。ウェブ媒体に記事を書かなかった時代は、ここまでしっかりとした体制は不要だった。最終的な仕上げは帰国後になるから、最悪「紙のメモと写真だけあればなんとかなる」からだ。

 今は違う。記事は現地から送るのが基本だし、連絡はほとんどがメールかSkypeかインスタントメッセンジャー。携帯電話へ日本から直接連絡が来ることも珍しくない。要は、「なにがあっても、日本と大差ない仕事環境を維持できないと、えらいことになる」のである。

 中でもやっかいなのがパソコンだ。こいつがないと仕事にならないのに、トラブルの確率は一番高い。半導体関係のリサーチで著名な先輩ライターである後藤弘茂氏などは、「まったく同じ環境を三重化して持ち歩き、トラブルから15分以内に復帰する」ことを実践している。そこまではいかないが、私も二重化くらいはしておこう、と考えているわけだ。

 事実、海外取材が増えたこの5~6年の間に、友人・知人のライターや記者仲間で、海外取材中にパソコンが壊れて大変な目に遭っている人を何度も目撃している。自分自身、2008年1月の展示会「International CES 2008」(以下CES)取材の際、サブとして使っていたパソコンが故障し、残りの日程を執筆用の大型ノート(当時はフルサイズのMacBookだった)をもって走り回る羽目に陥った。2台ならなんとかなる。だが、1台ではどうしようもない。

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