バックアップ機能つき「モバイルHDD」は必携アイテム
もうひとつ、装備面で特徴的なのが「バックアップ用HDD」の利用だ。サブマシンがあるといっても、「現状復帰」はできるだけ素早く行ないたい。そこで使っているのがこのシステムである。
ここでお勧めしたいのが、(株)バッファローや(株)アイ・オー・データ機器などから発売されている「バックアップソフト入り・対衝撃モバイルHDD」である。
たとえば、私が使っている「HDPG-SU250」の場合、DVDなどのディスクイメージを保存し、「USB接続時に読み込んでマウントする」機能と、「パソコン内のHDDを丸ごとバックアップし、必要な時はそのまま書き戻す」機能を備えている。出かける前の晩にバックアップ機能を使って「ドライブ全体のイメージ」を取り込んでおき、トラブルが発生したら、今度はそれを書き戻して「出発前の状態」に戻すわけだ。これならば、ハードの故障がなければ30分から40分以内に環境が復帰する。仮にパソコン内のHDDが物理的に壊れていても、販売店で買ってきて入れ替え、復旧してやればいい。
2008年にサブマシンでトラブルが起きた時は、この手法で回復できた。仕事はメインマシンで続けつつ、そのかたわらで復旧させておいただけなのだが。
Macの場合にはHDD付属のバックアップソフトは使えないが、Mac OS Xの標準バックアップ機能である「Time Machine」を使えば、簡単に同様のバックアップができる。モバイルHDDを2台持ち歩いているのは、主にMacとWindows用、という意味あいである。
もちろん、取材時に撮った写真や資料、原稿などは、作業後にパソコンからバックアップHDDへコピーしておく。パソコン自体よりは衝撃に強いので、仮に飛行機事故に遭っても、遺品として見つかったHDDから原稿やメモを見つけてもらえれば……ということまで期待しているわけではないが。
現在この種のHDDは、250GBの容量でも1万円程度の価格で売られている。私も普段はあまり使わず、旅行鞄の中に入れっぱなしなのだが、このくらいの価格でこの程度の備えができるなら、十分価値はある。多くの人にとってはパソコンを2台持ち歩くより、費用対効果も高いのではないだろうか。
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