東芝REGZAシリーズを導入するユーザーにとって、同時に購入するレコーダーは悩みの種となる要素である。REGZAシリーズのうち「ZH8000」などHDD内蔵モデルを購入すれば、番組録画はできるが、Blu-ray Disc(以下、BD)も見たい。しかし、他社のレコーダーとの組み合わせには若干不安の残る部分もあるのではないだろうか。
今回はこれらの疑問に答えるため、東芝REGZAシリーズのミドルレンジモデル「42Z8000」に敢えて他社製のBDレコーダーを組み合わせ、REGZAと相性良く使えるか検証した。
検証1:超解像技術×他社製BDレコーダーの効果は?
まずは、REGZAシリーズの画質向上のキーとなる「超解像技術」のテストから始めてみよう。2008年秋冬モデル(初代超解像モデル)ではフルHDに満たないリアルタイムの放送とREGZA本体による録画番組などが「レゾリューションプラス」に対応していたが、REGZAの2009年春夏モデルに搭載した「レゾリューションプラス2」では1080p信号として入力される映像に対しても「超解像技術」が有効になる。これは言い換えれば、別途購入したBDレコーダーをHDMI端子で接続して、録画した番組を再生しても、REGZAシリーズの高画質化が働くという汎用性を持ったことにもなる。
実際にREGZA×BDレコーダーの組み合わせによって、映像をどれほど高画質化できるのだろうか。パナソニックのBDレコーダー「DMR-BW750」でTOKYO MXの「TOKYO MX NEWS」を録画、さらにMPEG-4/AVC録画(地上デジタルを約2倍録画できるHXモードを使用)でテストを実施した。
実際にREGZAシリーズを通してBDレコーダーに放送を録画しておいた番組を視聴すると、放送をダイレクトに視聴した時と同様の画質向上効果を得られた。掲載したカメラ撮影の画像で感じる以上に、映像のぼやけ感が解消され細部までクッキリとして立体感を増している。AVC録画によるテストでも、総じてボケ感を解消しており鮮明な映像となった。
「レゾリューションプラス2」のソースを問わず高画質化する効果は、BDレコーダーの映像も解像度の変換なしの状態で働かせても有効なことを確認できた。失われた画面の精細感を大幅に向上させる技術は他に選択肢もなく、特にAVC録画で失われる情報をカバーする意識を持って利用しても良い。また、DRモードについても1080p信号からから更に高画質化できる差分は確かに存在するというだけでも、最高画質を追求する手段として十分に利用価値はある筈だ。