明暗が激しいシチュエーションに便利な
「ダイナミックレンジダブルショット」
CX1で新たに搭載された特徴的機能は「ダイナミックレンジダブルショットモード」である。
明暗の差が大きい撮影シーンで使われることを想定しており、高速で露出を変えた2枚の画像を撮影後、それぞれの適正露出部分を合成して白飛びも黒つぶれもない画像を作り出す。
2枚の画像から構成されるハイダイナミックレンジと言えるだろう。連続して撮影するので動きのある被写体には向いておらず、風景や静物などを撮影するための機能といえる。
風景の中に動いているものがあると、その部分だけブレて写るので注意が必要だが、この機能を使用した画像のダイナミックレンジの広さは確かに広い。
調整パラメーターも微弱から強まで4段階に調整できる上、通常の一枚撮りのJPEGデータも同時記録することもできるので、画像合成のバランスを自分なりにつかめるまでは「+通常撮影」の機能もONにしておくとよいだろう。
ダイナミックレンジダブルショット設定サンプル(日中)
ダイナミックレンジダブルショット設定サンプル(夜景)
もっとも、もともとの映像エンジンとCMOSの組み合わせでも従来機種よりダイナミックレンジが広いので、初心者では通常撮影でもあまり不満には感じないかもしれない。
少し残念なことは、ダイナミックレンジダブルショットモードで撮影後、調整具合を確かめる手段が何もないこと。カメラのパラメーターの調整具合に対して画像の出来栄えを覚えていく上で必要だと思うので、(ファームウェアバージョンアップなど)今後の対応を望みたい。