日本SGI(株)と(株)エヌ・ティ・ティ・データ三洋システムは25日、リアルタイム裸眼(メガネなし)立体視システムを製品化し、7月1日に販売を開始すると発表した。価格は700万円から(50インチプラズマディスプレーと『Fuel』を含むシステム構成の場合)。両社は、製造業や大学、官公庁など研究機関向けのシステム販売においても協力するという。
リアルタイム裸眼立体視システムの50インチプラズマディスプレー |
同システムは、NTTデータ三洋システムの裸眼立体視システムを基に、MIPS RISCプロセッサーとIRIXを搭載したSGIのUNIXワークステーション『Silicon Graphics Octane2』またはグラフィックスワークステーション『Silicon Graphics Fuel』と、SGIの3D表示ドライバーソフト『Interactive Stereo Library』を組み合わせたもの。NTTデータ三洋システムの裸眼立体視システムは、三洋電機(株)が開発した画面装着用遮光板“イメージ・スプリッタ”を採用した多視点方式の3Dディスプレー(22インチ液晶ディスプレーまたは50インチプラズマディスプレー)を利用している。同システムでは、レンダリング処理をリアルタイムで行なって立体画像を表示でき、専用メガネなどの特殊な器具を装着せずに、多人数が裸眼立体視できるのが特徴。マウス操作などで動かした映像をリアルタイムで立体視できるため、分子モデリングなどの分野や、製造業でのデザインレビューなどに適しているという。
『Interactive Stereo Library』には、標準ビューワーソフトと立体動画作成ツールが付属しており、オプションとして、既存のリアルタイム表示ソフトに裸眼立体視機能を付加するための『アプリケーション開発ツールキット』も提供する。今後、OSにWindowsを採用したPC版の製品化も計画しているという。