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「不況でもサポートは盛り上がっている」これがNECのコールセンターだ!! ――往年のマイコンキット『TK-80』から歴代の98も一挙公開!!

2001年12月15日 15時30分更新

文● 編集部 中西祥智

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121コンタクトセンターでは、既述の通り平日および土日の昼間は無料でサポートを行なっており、夜間と祝日の課金だけで、コールセンターの維持費用を捻出することはできない。コールセンター単体で利益を上げるつもりはないとのことだが、ただ経費を使うだけというわけにはいかない。しかし、ユーザ側の負担にも限界がある。

『PC-8801 MA2』
『PC-8801MA2』 PC-8801には『PC-8801mkIIFR/MR』以降、2HD(1.2MB)のFDDを搭載した、MHやMAなどの“M”の型番が付くラインと、2D(320KB)のFDDを搭載したFHやFAなどの“F”の型番のつく2つのラインがある。MA2は、従来FM音源3音+SSG音源3音だったサウンド機能を、FM音源6音とSSG音源3音、リズム音源およびADPCMに強化した『PC-8801MA』の後継機種で、辞書ROMを増設してデジタルRGB端子を削除した。CPUはμPD70008-8/4MHz。1988年発売で、価格は16万8000円

そこで、同社が行なうのが、コールセンターのシステムそのものの販売だ。121コンタクトセンターのシステムを、当面は社内向けに、将来的には社外にも提供することで、一定の収益を上げることを目指すという。自社の施設を利用した、ASPやアウトソーシングを行なうことも検討している。

『PC-9801F2』と『PC-9801M2』
『PC-9801F2』と『PC-9801M2』 1983年に発売したFは、98で初めてFDD(2DD:640KB)を内蔵した。CPUはμPD8086-2(8/5MHz)。価格は39万8000円。Mは2HD(1.2MB)のFDDを搭載。1984年発売で、価格は41万5000円。アルファベットの後の数字は内蔵するFDDおよびHDDの数を表わしている。F1はFDD1基、F2およびM2はFDD2基、F3およびM3はFDD1基にHDDを1基搭載していた

今後の展開としては、Eメールによるサポートを12月中旬に開始するという。ユーザーからの相談を受け付けるWebフォームや、FAQなども整備する。さらに、Windows XPの新機能である“リモートアシスタンス”によるサポートも検討しているという。ただし、安達氏によると1対1はともかく、1対nのサポートへのリモートアシスタンスの利用は難しいようで、実際の導入時期などは未定だ。

『PC-9801E』と『PC-88VA3』
『PC-9801E』と『PC-88VA3』 PC-9801Eは1983年発売でFDDは内蔵せず、初代98の改良型といった感じ。価格は21万5000円で、FDD内蔵機種よりも10万円程度安い。PC-88VA3は16bit版のPC-8801。320×200ドット、65536色表示が可能で、スプライト機能も搭載する。CPUはμPD9002で、98の搭載するV30(μPD70116)と互換性があり、OS『PC-Engine』もMS-DOSと似ていた。88VAにパッチをあてて98用ソフトを使うユーザーもいた

歴代98が勢ぞろい!!

121コンタクトセンターにはいくつか機材室があるそうだが、今回見せてもらった機材室には、初代PC-9801から最近の機種まで、300台以上の機材が並んでいた。

『PC-9801VX』
『PC-9801VX』 “ノーマルモード(640×400ドットの画面表示)”の98では初めて、CPUに80286を搭載した。グラフィックスを高速化する“EGC(Enhanced Graphic Charger)”も搭載したが、最初の機種VX0/2/4はそのEGCを直接制御する必要があった。次のVX01/21/41ではBASICからでも制御できるようになり、CPUのクロック周波数も8MHzから10MHzに引き上げられた。多くの98用アプリケーションは、このVXか1985年の『PC-9801VM』以降に対応となっている
『PC-98XL』と『PC-98XL2(ダブル)』 1985年に発売された『PC-98XA』は、1120×750ドットの、いわゆる“ハイレゾリューションモード”表示が可能な機種だったが、従来のソフトとの互換性がなかった。そこで640×400ドットの“ノーマルモード”での使用も可能なPC-98XLが1986年に登場する。CPUに80286-10MHzを搭載し、価格は49万5000円から。PC-98XL2は、98で初めて32bitCPUである80386を搭載したマシン。価格は98万8000円で1987年に発売
『PC-98DO』
『PC-98DO』 98と88が1台になったマシン。CPUをV30とμPD70008の2つ搭載し、双方のアプリケーションを動かすことができた。当時はすでに80286が普及しており、98としてはV30では少々パワー不足で、88としてはFM6音の拡張FM音源が使用できなかった。1989年発売で価格は29万8000円。なお、1990年発売の後継機種『PC-98DO+』では、CPUをμPD70136A(V33A)-16MHzにパワーアップした
『PC-H98』
『PC-H98』 PC-H98シリーズは、従来の16bitの拡張バス“Cバス”ではなく、32bitの“NESA(New Extended Standard Architecture)”バスを搭載した機種。ハイレゾリューションモードも実行可能。AGDC(Advanced GDC) およびE2GC(Enhanced Expanded Graphic Charger)による高速なグラフィックス表示が可能。1990年に最初の機種『PC-H98model70』が登場したが、価格は99万5000円と高価
『FC-9801V』
『FC-9801V』 FC-9801はノイズやホコリへの対策がなされた産業用の98。筐体にも、“Personal Computer”ではなく“Factory Computer”と書かれている。FC-9801VはV30-10MHzを搭載し、FDDはオプション。1986年に発売され、価格は販売店の見積もりによる。なお、なぜリンゴマークのシールが貼られているかについては不明

そして、同機材室にはTK-80も保管されていた。

TK-80の入っていたケース
この頑丈なケースに入って、保管されていた
TK-80登場!!
TK-80登場!! 上部には“TK-80BS”と書かれているので、TK-80とBASICのROM基板『TK-80BS』、キーボードとテープレコーダーを組み合わせた、BASICでプログラミングが行なえるキットになっていると思われる
TK-80本体
TK-80本体。TK-80はNECが1976年にトレーニングキットとして発売した。CPUは8bitのIntel 8080互換のNEC製μPD8080A。メモリーは512B搭載している。本体のみの価格は8万8500円。μPD8080Aは白いセラミックパッケージだが、このキットは黒いプラスチックパッケージが並んでいる。おそらくμPD8080AFCを搭載したモデル『TK-80E』だ
μPD8080AFC
μPD8080AFC。Intelの8080Aと完全互換の8bitCPU

なお、アスキーでは、Windows上で動作するTK-80シミュレーターが付属する書籍『復活! TK-80』(2480円、ISBN 4-7561-3401-7)を販売中。

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