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Endeavor MT-6000

Endeavor MT-6000

2001年09月19日 23時51分更新

文● 佐久間

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ベンチマークテストは意外な結果に

 価格的に身近になったとはいえ、PCの新規購入や買い換えではパフォーマンスも気になるところ。そこで、各種ベンチマークテストでPentium 4+i845の実力を調べてみた。比較対象としては、最近同社から発売されたEndeavor MT-4500(PentiumIII-1.13GHz、SPECTRA F11 PE32)、「Endeavor Pro-650L」(PentiumIII-1.2GHz、SPECTRA 8400)と、RDRAM搭載のPentium 4マシンEndeavor Pro-900(Pentium 4-1.5GHz、SPECTRA 8400)を挙げている。

MT-6000前背面
ASCII Labs.特製Word&Excel 2000ベンチマークテストの結果。ただし、Windows 2000上ではWord 2000のテストが動作しないため結果を割愛している。

MT-6000前背面
東京大学金田研究室が開発した円周率計算プログラム「Superπ」で104万桁を計算させた結果。なお、いずれのベンチマークテストもOS起動直後に3回以上テストを行い、最大&最小値を消去して平均を出している。

MT-6000前背面
Direct3Dを利用したMadonion.comの有名な3Dベンチマークプログラム「3DMark 2000 V1.1」の結果。なお、このプログラムはWindows 2000上では動作しない。

 まず、ビジネスアプリケーションの動作速度をASCII Labs.製ベンチマークテストで見てみると、PentiumIII勢がより高クロックのPentium 4を上回る結果を出している。これはPentium 4が自身に最適化されたプログラム(SSE2命令を利用するマルチメディアアプリケーションなど)でなければパフォーマンスが出ないためで、過去のベンチマークテストでも同様の傾向にある。
 さらに、SDRAMとRDRAMでのパフォーマンスの違いは、300MHz分のクロック差を埋める(Pentium 4-1.5GHz&RDRAMと同-1.8GHz&SDRAMでほぼ同等の)結果となっている。CPUとメモリアクセスの速度が直接的に反映される「Superπ」(東京大学金田研究室が開発した円周率計算プログラム)の104万桁掲載では、同じPentium 4-1.8GHzで15%以上の確実な差が見られた。ただし、こちらでは、PentiumIII勢を確実にねじ伏せている(差は5~17%程度)。
 現状のアプリではPentiumIII勢が優位という傾向は3Dアプリケーションでも同様で、Madonion.comの著名な「3DMark 2000 V1.1」を使ってDirect3Dアプリの実行速度を比較すると、同じビデオカード(SPECTRA F11 PE32)でPentiumIII-1.13AGHzを搭載したMT-4500にわずか(2%)ながら及ばなかった。

 ベンチマークテストの結果から、パフォーマンスを最重視する場合には、Pentium 4&RDRAMの「Endeavor Pro-900」がベストチョイスとなる。一方、MT-6000の存在意義はコストパフォーマンスの高さにある。CPU以外をほぼ同じ構成にするとPentiumIIIモデルとの価格差はほとんどなく、すでにお使いのPCがあればメモリ(SDRAM)を増設分に流用できるなど、メリットは大きい。プリインストールOSがWindows 98 SEとWindows 2000のみなので、Windows XPが選択可能になるまでは企業ニーズが多いと思われるが、個人ユーザーでもすでにWindows 2000環境を構築して、Windows XPを待ち構えているハイエンドユーザーには有効な選択肢となるだろう。

製品名 MT-6000 Pro-650L MT-4500 Pro-900
CPU Pentium 4-1.8GHz PentiumIII-1.2GHz Pentium 4-1.8GHz
メモリ SDRAM128MB(PC133) RDRAM256MB(PC800)
HDD 60GB
ビデオ SPECTRA F11 PE32
OS Windows 98 SE Windows Me
価格 13万4000円 13万4000円 13万1000円 15万5000円

Endeavor MT-6000の主なスペック
CPU Pentium 4-1.8GHz
メモリ 128MB
ビデオ SPECTRA F11 PE32
HDD 60GB
CD-ROM 48倍速
通信 10BASE-T/100BASE-TX
OS Windows 98 SE
モニタ オプション
Officeアプリ 〇/-(OfficeXPプリインストールをB.T.O.メニューで選択可能、+2万円)

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