Intelから「Pentium 4-1.8GHz」が登場した。デジタルバイヤー編集部では早速ベンチマークテストを実施し、AMDの最速CPUであるAthlon-1.4GHzとの性能比較を行った。また、今回は、サーバ向けの“新PentiumIII”「PentiumIII-S-1.13GHz」も入手できたので、そちらのパフォーマンスもあわせて検証していこう。
PCメーカーのニーズに応え
Pentium 4のラインナップを拡充
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新たに追加された最高クロックのPentium 4-1.8GHz。CPUコア電圧は1.75V。 |
1.6/1.8GHzともにパッケージ、ソケットといった物理的な仕様は従来製品と変わらず、OLGA(Organic Land Grid Array)を上に載せたPGA(Pin Grid Array)パッケージで、ピン数は423ピン(Socket423対応)。駆動電圧は、1.7GHz版と同じ1.75V、消費電力(熱設計電力=TDP)は66.7W。従来と共通の0.18μmプロセスルールで製造され、このタイミングではステッピングの変更も行われていない。
1.7GHz登場した2001年4月末以来、2カ月あまりという短い期間での最高クロック更新だが、更新幅は100MHz、約6%というわずかな向上である。もっとも、100MHzのクロック向上を「わずか」と感じてしまうところ自体が凄いことなのだが、いまひとつインパクトに欠けるのは否めない。ただ、先月にAMDもAthlon-1.4GHzをリリースしており、最速競争の行方が少しばかり気になるところではあるだろう。
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2次キャッシュ容量が512KBに増量されているPentiumIII-S-1.13GHz。0.13μmプロセスルールで製造されており、CPUコア電圧は1.45V。 |
なお、Intelからはリリースが出ていないが、Developer向けデータシートを見ると、Pentium 4-1.8/1.6GHzと同じタイミングで2次キャッシュを256KBにしたFC-PGA2パッケージの「1.13AGHz」「1.2GHz」のPentiumIII(Tualatin)も追加されている。デスクトップPCには主にこちらが採用されると思われる。
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新PentiumIII(Tualatin)対応を謳っているGigabyte製マザーボード「GA-6OXET」。チップセットはi815EP(B-Step)。 |
今回はi815EP B-Stepを搭載したGigabyteの「GA-6OXET」を利用したが、現在のところ対応CPUの中に「PentiumIII-S」と、はっきり明示しているマザーボードは筆者の知る限り存在しない。PentiumIII-Sは、TualatinコアのPentiumIIIとはキャッシュ容量以外の相違点はなく、今回のテストでも問題なく動作したが、結果についてはあくまでも参考程度にご覧いただきたい。
