このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

PCG-GR9/K

PCG-GR9/K

2001年08月31日 22時52分更新

文● 山崎

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

スペックどおりの高いパフォーマンスを発揮

 さて気になるパフォーマンスだが、ASCII Labs.製「アプリケーションベンチマークテスト」と、OpenGLを使った「QUAKE III Arena DEMO」の結果を掲載する。

ベンチマークテストの比較対象
製品名 PCG-GR9/K PCG-XR9Z/K Inspiron 8100
CPU Mobile PentiumIII-1.13GHz Mobile PentiumIII-850MHz Mobile PentiumIII-1.13GHz
メモリ 128MB(PC133) 128MB(PC100) 128MB(PC133)
ビデオ MOBILITY RADEON-M(8MB) Savage IX8(8MB) GeForce2 Go(32MB)

ASCII Labs.製 Word 2000ベンチマークテストの結果

ASCII Labs.製 Excel 2000ベンチマークテストの結果

 まずアプリケーションベンチマークだが、比較対象として、前モデルにあたるPCG-XR9Z/Kの結果を掲載している。PCG-GR9/Kでは、1400×1050ドット/6万色と1024×768ドット/6万色の2種類の表示解像度でのベンチマークを行っているが、いずれの結果もPCG-XR9G/Kを大きく上回る良好な結果となった。特にExcel 2000ベンチでは、1400×1050ドット表示でも1024×768ドット表示のPCG-XR9Z/Kよりも26%程度のパフォーマンスアップがみられた。Word 2000ベンチではExcel 2000ベンチほどの差がないが、それでも1400×1050ドット表示でPCG-XR9Z/Kより11%程度高速化されており、ビジネスソフトを利用する際は従来モデルよりも大画面での作業が快適に行えそうだ。

QUAKEIII Arena DEMOの結果

 ゲームなど3D描画性能の目安となるQUAKEIII Arena DEMOでは、比較対象としてPCG-GR9/Kと同じくTualatinコアのMobile PentiumIII-1.13GHzを搭載するデルコンピュータのInspiron 8100での結果を掲載している。PCG-GR9/KはInspiron 8100の50%以下のパフォーマンスにとどまっているが、これはビデオチップがPCG-GR9/KのMobility RADEON-Mに対し、Inspiron 8100ではノート用として現在最強と言えるNvidiaの「GeForce2 Go」を採用しているのが大きく効いたようだ。とはいえPCG-GR9/Kのパフォーマンスが低いわけではなく、QUAKEIII Arenaぐらいのゲームであれば1024×768ドット/6万色で十分に楽しむことが可能だ。

 なお、今回はDirect3D性能の指標となる「3DMark2000 V1.1」でのベンチマークが残念ながら測定できなかったが、これはビデオチップのデバイスドライバに不具合があるため。ソニーに確認したところ、現在この不具合により正常に動作しないソフトは3DMark2000と「3DMark2001」しか確認されておらず、一般的な3Dアプリケーションであれば問題なく動作するため、パッチの配布やデバイスドライバのアップデートは予定していないということである。

PCG-GR9/Kを積極的に持ち運びたい場合にはケーブル類の着脱が容易に行えるポートリプリケータ「PCGA-PRGR1」は必需品だろう。SonyStyleでの販売価格は2万4800円。
 Mobile PentiumIII-1.13GHzとi830MPという最新のCPUとチップセットを搭載するPCG-GR9/Kは、そのスペックどおりの高いパフォーマンスを持つノートPCだ。しかも1400×1050ドットという広い画面が利用できる上、重量は約2.9kgにとどまり持ち運びも可能であるなど、ハイスペックなノートPCの購入を考えているユーザーはもちろん、ヘヴィなゲーマーでなければデスクトップPCの買い換えを考えているユーザーにもお勧めできるマシンだ。とはいえこれだけのスペックを持つため、実売価格の参考となるソニーのダイレクト販売サイト「SonyStyle」での販売価格は32万9800円と高価な点が悩みどころであるが、それだけの価値は十分にある、期待を裏切らないノートPCであることは間違いない。

 PCG-GRシリーズに魅力は感じているけど、30万円台のノートPCにはちょっと手が届かないというユーザーは、8月23日に発表されたばかりの下位モデル「PCG-GR7/K」を検討してみてもいいだろう。CPUがCoppermineコアのMobile PentiumIII-1GHzに変更された以外、PCG-GR9/Kからスペック的な変更点はないが、SonyStyleでの販売価格は28万9800円とお買い得なモデルだ。



PCGA-PRGR1は、本体には装備していないS-Video出力端子やシリアルポートも搭載しておりポート類の拡張が行える。本体に取り付けた場合、後部が持ち上がりキーボードが打ちやすくなるのもポイントだ。

 ちなみにSonyStyleでは、

  • 標準でメインメモリを256MB搭載する「PCG-GR9/K Spec256」(35万4800円)
  • Windows 2000 Professionalに代えてWindows Millennium Editionがプリインストールされる「PCG-GR9」(31万9800円)
  • PCG-GR9のメインメモリを256MBに増設した「PCG-GR9 Spec256」(34万4800円)
  • PCG-GR9/K Spec256にOffice XP Personalをプリインストールした「PCG-GR9/K Spec256 パワーアップ・ビジネス」(37万4800円)
  • ポートリプリケータ「PCGA-PRGR1」が同梱される「PCG-GR9/K Spec256 パワーアップ・ポートリプリケーター」(37万9600円)
  • PCG-GR7/Kのメインメモリを256MBに増設した「PCG-GR7/K Spec256」(31万4800円)

――などのオリジナルモデルも用意されている。

 PC本体だけでなく、メモリの増設やオプション機器も一緒に購入しようと考えているユーザーは一度アクセスしてみるといいだろう。

PCG-GR9/Kの主なスペック
CPU Mobile PentiumIII-1.13GHz
メモリ 128MB
液晶 14.1インチTFT
解像度 1400×1050ドット/フルカラー
HDD 30GB
CD-RW&DVD R8倍速/RW4倍速/DVD8倍速/CD24倍速
通信 モデム/LAN
サイズ 312(W)×261.2(D)×35.5~36.7(H)mm
重量 約2.9kg
OS Windows 2000 Professional
Officeアプリ

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン