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Xeon-1.7GHz |
先週5月25日にTyan「Thunderi860」を、そして5月26日にSupermicroの「P4DC6」と、デュアルXeon対応マザーボードを2製品紹介したが、その時未登場だったXeonのバルク版が1日に入荷。いくつかのショップで販売が始まっている。
今回登場したのはシリーズ最高クロックとなるXeon-1.7GHz。見た目はSocket423用の現行Pentium 4に似ている。コアの上にIHS(Integrated Heat Spreader)が被さっていて、直接コアを見ることができないのもPentium 4と同じ。
Pentium 4と大きく異なるのは、かなり大きいキャパシタが表面に12個搭載されている点。そしてなにやらICも2つほど載っている。このICらしきものは、Intelの資料によると片方が1KbitのEEPROMであり、もう1つは温度センサのようだ。EEPROMにはOEM用にカスタマイズされた情報が収納されるようで、温度センサと共にSMBusへ接続されている。また、CPU裏面にもキャパシタが12個搭載してあるのが確認できる。
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側面。キャパシタの大きさが分かる |
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裏面。12個のキャパシタが目を引く |
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裏面のマーキング。諸事情により3列目など一部をマスクしている |
マーキングを見てみると、まず表面のIHS上には“Intel Xeon”のロゴ、そして下のところに8桁の英数文字がある。
裏面には3列の刻印があり、1列目には“1700DP/256L2/400/1.7V”というスペック表記がある。これは“1700MHzのデュアルプロセッサ版で、256KBのL2キャッシュを搭載し、システムバスは400MHzで、CPUコア電圧は1.7V”という意味。2列目にはS-Spec“SL56N”などが刻まれ、3列目はFPOシリアルナンバー(製造日)となっている。
先週の段階で、今回登場するXeonはES版ではないかという話もショップの入荷担当者の間ではささやかれていたが、5月に公開されているIntel Xeon Processor Specification Update(※PDF)と照らし合わせてみると、SL56Nは製品版のようだ。1.7GHzには“SL56H”というS-Specも確認できるが、恐らくこれは未発売のリテールボックス版だと推測される。
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IHSに刻まれた英数文字 |
入荷した秋葉館Winによると価格は6万4800円。ただし単品売りはせず、Supermicroの「P4DC6」と対応電源「SP401-RA」とのセットで25万6800円となっている。初物だけに少々割高だが、Pentium 4が登場した時のことを考えれば安いと言えるかもしれない。秋葉館Winによると、Xeonの入荷数が2個のため、今週中は1セットのみしか販売しないという。ちなみに、同じセットで販売を開始した高速電脳では、とたんに売れてしまったとのことで、20万円を超えるセットがぽんと売れてしまうアキバはつくづくスゴい街である。
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【取材協力】