(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)は8日、新型プレイステーション『PSone(ピーエスワン)
SCPH-100』を発表した。7月7日発売で、価格は1万5000円。ここでは、記者発表会会場でのSCEI社長の久夛良木健氏の談話や、その“遊び方”を紹介する。
SCEI社長の久夛良木健氏。「6年間ありがとう! 」とプレステに感謝 |
プレステ同様の遊び方が楽しめる
CPU(32bitRISCのR3000カスタム)、クロック周波数(33.8688MHz)、メモリー(2MB)といった基本スペックや描画性能は、“32ビット次世代ゲーム機”『プレイステーション(以下、プレステ)』と同じ。しかし、本体サイズ(幅193×奥行き144×高さ33mm)および、重量(550g)は従来機の約3分の1に抑えられている。対応フォーマットは、プレイステーション規格のCD-ROMと音楽CDなので、プレステ同様の遊び方が楽しめる。なお、『PSone』の発売をもって、プレステの販売は終了となる。『PSone』の電源供給はACアダプター。バッテリーや乾電池は内蔵できないので、当面は屋内での使用になる。来年春には本体に付けられる着脱式の4インチのTFT液晶カラーディスプレー(インターフェース未定)を拡張キットとして発売するので、テレビがなくてもプレステのゲームが遊べるようになる。
『PSone』。オプションの液晶ディスプレー、携帯電話接続ケーブルを揃えれば、テレビや電話線に煩わされずに、机の上でプレステのゲームができる |
携帯電話の機能を使った遊び方も
SCEは、『PSone』を“モバイルネットワーク時代のパーソナルプラットフォーム”と銘打っている。ただし、ネットワークに接続するには、今年の冬のデジタル携帯電話接続用ケーブルの発売を待たなければならない。同ケーブルは、『PSone』だけでなく、初代プレステやプレステ2にも対応している。データのダウンロードには、デジタル携帯電話のパケット通信サービスを利用する予定で、PHSには対応しない方向という。当初は、(株)NTTドコモのデジタル携帯電話(PDC方式)に対応する予定で、他の通信キャリアへの対応は未定であるが、徐々に対象を拡大していく。課金・決済のシステムについては、現在検討を行なっている。
SCEIは、携帯電話の普及率の向上や、2001年春に開始されるIMT-2000サービスなどを背景に、プレステシリーズを携帯電話と接続したネットワーク対応のサービスを拡充する方向で、特色を出そうと考えている。プレステシリーズの本体のコントローラー端子と接続し、携帯電話経由で追加データーやプログラムをダウンロードしたり、ユーザー同士でデータ交換を行なったりといった遊び方ができる。
SCEIはサーバーの準備を進めると同時に、ソフトメーカー各社にアーキテクチャーの仕様を公開し、積極的にPR活動を進めるという。具体的にどのような機能を持ったソフトが予定されているのか、iモードに対応するのかといったことは公表されなかったが、久夛良木氏は「携帯電話の機能を使った遊び方も――」と語った。携帯電話でゲームキャラクターと通話、といった遊びも実現するかもしれない。