The Open Groupの日本本部にあたるオープン・グループ・ジャパンは8日、神奈川県・川崎市において“OPEN
テクニカル フォーラム東京 '99-II”を開催した。The Open Groupは、'96年に設立された世界的な業界団体で、次世代の情報技術の国際標準を推進・確立を目指すというもの。企業の形態をとって運営され、本社はアメリカとイギリスの計2ヵ所にある。現在、米コンパックコンピュータ社など8社のスポンサー企業を中心に、製造業、通信業、サービス業などに携わるベンダーや、政府研究機関など、132社がメンバーとして加盟する(11月8日現在)。
国内のメンバー企業から、約50人が参加した |
今回開催されたテクニカル フォーラムは、10月末にアメリカで開催されたメンバー会議を受け、日本国内のメンバー会社における技術管理担当者を対象としたもの。The
Open Groupからはプレジデント兼CEOのアレン・ブラウン(Allen Brown)氏が参加し、新しい議題や、会議の予定などについて紹介した。
The Open Groupプレジデント兼CEOのアレン・ブラウン氏 |
同団体が現在計画している来年の主要な取り組みとして、以下を挙げた
・IEEE POSIX*に対するThe Open Groupの統一評価の決定
・オープンソースLinux製品に対するThe Open Groupの統一評価の決定
・インテル64bitアーキテクチャーのUNIX用アプリケーション・バイナリー・インターフェースの定義
*IEEE 1003.1標準によって規定されたアプリケーションのためのUNIXシステムのインターフェース
また、ブラウン氏は、同団体の新規議題の1つとして、“モバイルおよびワイアレス・コンピューティング”が挙がっていると紹介。このテーマが浮上した理由について、「電気通信全般に関する標準化問題について、事態は混沌としている。このままさまざまな規格の製品が市場に出てしまうと、後々ユーザーの投資が無意味なものになってしまう事態にもなりかねない」と語った。この“モバイルおよびワイアレス・コンピューティング”という議題は、2000年4月にロンドンで開催されるメンバー会議のテーマともなっている。
なお、2000年を迎え第1回のThe Open Groupの会議は、2000年1月24日から28日までカリフォルニア州サンディエゴにおいて開催される。テーマは、“21世紀のe-ビジネスでのエンタープライズ・マネージメント”