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感性で探すレコメンドエンジン「ぐにゅナビ」 (1/2)

2009年02月20日 12時08分更新

文●小橋川誠己/企画報道編集部

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 「映画を観たいけれど、何を観たらいいのか分からない。かといって相談する仲間や相手もいないし……」 そんな悲しいシチュエーションとはもうすぐおさらばできるかもしれない。ポータルサイトのgooを運営するNTTレゾナントとNTTサイバーソリューション研究所は、2月17日、新開発のレコメンドエンジン「ぐにゅナビ(goo new navigation)」を発表した。gooの映画配信サービス「シネマ・コンプレックス」において、新エンジンを使って好みの映画を探せる“コンシェルジュ”的なレコメンドサービスを、実証実験として今年8月末まで提供している。

ぐにゅナビ

「ぐにゅナビ」を使った実証実験サービスとして公開された「シネマ・コンプレックス」の特設サイト

 レコメンドエンジンは、有名なAmazon.comの例を持ち出すまでもなく、すでにさまざまなECサイトで導入が進んでいる。Googleで「レコメンド」と検索すると実にたくさんのキーワード広告が表示されることからも分かるように、“レコメンドエンジン”を名乗る製品/サービスも多数売り出されており、もはや珍しい存在ではない。そうした“レコメンドエンジン”と、今回の「ぐにゅナビ」はどこが違うのだろうか?


ブログから収集した「感性表現」で映画を評価

 開発した2社は大きく2つの特徴があると説明する。ひとつは、一般ユーザーが書いたブログの内容から映画の特性を評価・分類するテキストマイニング技術。NTTサイバーソリューション研究所が開発した「感性解析技術」と呼ばれるこの技術では、ブログ記事中に書かれているある映画作品に対する感想の中から、「かわいい」「おぞましい」「怖い」「キュート」といった400種類のキーワードを抽出。それらをさらに50種類の大分類(感性表現)に整理したうえで、それぞれの作品に対する評価をデータベース化している。

ぐにゅナビ

「ぐにゅナビ」で使われている技術のひとつ、感性解析技術の特徴


 キーワードの重み付けには、あらかじめ作品ごとに設定してある「ジャンル」が影響する。たとえば、ホラー映画にはポジティブな意味で使われる「怖い」という評価が、恋愛映画ではそうではないように、ポジティブな文脈で使われるキーワードに着目することで、評価の精度を上げる工夫をしている。

 また、映画の作品名だけでなく、キャストや監督などに対する感性表現が含まれるブログの情報も活用している。たとえば、「女優Aはかわいい。監督Bはクール」といった評価が書かれたブログ記事の場合、映画のタイトルなどの情報が不十分でも作品のデータベースからタイトルを推定。その作品に対する評価にマージする。

 今回の実験で感性解析技術が対象としたブログは、「gooブログ検索」が収集している国内のブログのうち、映画の感想が書き込まれているブログ記事。「100万件ほどのブログ記事を抽出した。ある程度の数を集めることで高い精度を実現できた」(NTTサイバーソリューション研究所主幹研究員の奥 雅博氏)という。

 こうして収集・構築された評価データベースを生かすのが、「ぐにゅナビ」のもうひとつの特徴である「コンテンツナビゲーションシステム」だ。

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