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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第57回

声で操るケータイの現在と未来

2009年01月24日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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声が生み出す価値とケータイ

 音声通話から始まり、テキストのやりとり、ウェブからの情報摂取、写真、ビデオ、ゲームなどのアプリへと広がりを見せるケータイ。ケータイの通信がより高速になり、高度なサービス提供が可能になるであろう将来、鈴木氏は「人と機械とのコミュニケーションの断絶を、自然に解決する」ことによる価値を提供していきたいと考えているそうだ。

これはiPhone用の「印籠」アプリだ

起動すると、あのおなじみのセリフを要求される。ここで、「この紋所が目に入らぬか!」とiPhoneを叱り付けてみた

するとバーンと印籠が! 液晶の画面外が黒いため、本物そっくりだ

 「例えば会社の会議の議事録やコールセンターの会話記録。声はアナログであるため、今まで直接のコンピューター処理ができませんでした。しかしテキスト化することによって、会議の内容や会話の分析から、新しいアイディアが浮かんだり、顧客の満足度を高めたりする事ができます。音声情報は宝の山で、それをいかに活用するかが重要です」(鈴木氏)

 冒頭の決まった作業の自動化だけでなく、処理できていなかった宝の山たる音声データをテキスト化して分析する事によって、社会の中で生かされなかった「声」に目が向けられていく点には、可能性を大いに感じる。これが企業の中の話ではなく、手元のケータイでの会話であったり、ふとつぶやいたけれどもすぐに忘れてしまった良いアイディアなど、流れて過ぎていく音声情報を活用するきっかけにもなるからだ。

 またアドバンスト・メディアでは、「SPOON」や「印籠」、そして「ワンフレーズ英語学習」といったアプリで音声認識の技術を使って遊ぶことができるiPhoneアプリもリリースし始めた。iPhoneほどのパワーがあれば、サーバーサイドに送らなくても、音声認識で日本語の文章を入力することができそうだ。

iPhone用の「SPOON」アプリ。スプーンに向かって、「曲がれ!」と唱える

ぐにゃっ!

 鈴木氏のケータイ端末の将来像の中にも、音声認識で人の本音を察してくれるコンシェルジュやエージェント機能が視野に入っている。「ケータイに話しかける」という操作方法に、そろそろ慣れ初めてもいい頃なのかもしれない。

iPhone用の「英会話」アプリ。

発音の正確性も診断してくれるぞ

筆者紹介──松村太郎


ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性に付いて探求している。近著に「できるポケット+ iPhoto & iMovieで写真と動画を見る・遊ぶ・共有する本 iLife'08対応」(インプレスジャパン刊)。自身のブログはTAROSITE.NET


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