CPU/GPU機能をベンチマークでチェック
続けて、さまざまな点を強化したバージョン4.0の実力を見てみよう。テストマシンには、CPUがCore2 Duo(2.0GHz)、メモリー容量が4GB、グラフィックがATI Radeon HD 2400 XTのiMac(Mid 2007)を使用。仮想マシンに2つの仮想CPUと2GBメモリーを割り当てて、Windows Vista x64版をインストールした。
DirectX 9.0対応の「ゆめりあベンチマーク」は画質「最高」では正常に表示されず「奇麗」(解像度640×480)の設定で「3600」程度の結果を得た(関連リンク)。
CPUとGPU(OpenGL)のテストには独マクソン社の「CINEBENCH R10」を使用(関連リンク)。CINEBENCH R10は、Mac/Windowsの両環境でソフトが用意されており、64bit版Windows環境でのテストも可能だ。ということで、同じマシンで1)Mac版、2)ゲスト側で32bit版、3)ゲスト側で64bit版というテストを実施した。
大半の命令コードがネイティブで動作するCPUのテストでは、実マシンに近い値が出ている。仮想環境においてもマルチCPU対応による性能向上が見られる。CPU性能に関してはまったく問題ないレベルと言えるだろう。
一方で、エミュレーション処理が必要なGPUのテストは実マシンの45%程度の値に留まった。エミュレーションとしては健闘していると言えるが、最新の3Dソフトをフルに活用するには力不足だ。
このあたりは仮想マシンから直接デバイスにアクセスできる次世代の仮想化支援技術「VT-d」(Virtualization for Directed I/O)の実用化を待つ必要があるだろう。なお、32bit版と64bit版の比較ではマルチCPU時の性能にやや差が出ているが、シングルCPUとOpenGLのテストでは大差なかった。
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