「4コア」「64bit版」対応など、仮想マシンを大幅強化
前置きが長くなったが、続いてバージョン4.0の新機能について紹介していこう。大きな改善点としては、これまで競合製品の「VMware Fusion」と比べて若干見劣りする面のあった仮想ハードウェアの機能を大幅に強化したことだ。
まず、仮想マシンに最大4個(試験的に8個)までのCPU割り当てが可能になった。VMwareでも4個までのCPU割り当てが可能だが、「シングルコアのCPUが複数個」として実装している。一方で、Parallels Desktop 4.0は「マルチコアのCPUが1個」という実装だ。
一見、大差がないように思われるが、Windows XP/Vistaのホーム系エディションは1個、Windows XP ProfessionalやVista Business/Ultimateでも2個のCPUにしか対応していない。VMwareのゲストOSとしてこれらのOSを使用する場合は、最大2個の仮想CPUしか使えないが、Parallels Desktop 4.0ではホーム系エディションでも複数のCPUコアを活用できる。
また、Core 2またはXeonを搭載したMacでは、ゲストOSとして64bit版のOSをインストールできるようになった。現状では64bit OSに対応したアプリケーションやデバイスドライバはあまり多くないが、グラフィックス系のアプリケーションなど、ゲストOSで多くのメモリを消費するソフトを使用したい場合に有効な機能だろう。
グラフィック機能も改善して、DirectX 9 シェーダーモデル2とOpenGL 2.1に対応。残念ながら今回もWindows Vistaの「Aero」インターフェースに対応できなかったが、これまで動かなかった3Dアプリケーションが一部動作するようになったのは大きいだろう。