「VMware Fusion 3」(関連記事1)の発売から1週間後の11月4日、ラネクシーからIntel Mac向け仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 5」のダウンロード発売が始まった(関連記事2)。パッケージ版の発売は12月4日に予定されている。
最新版では、前バージョンから70以上の新機能を追加したという。VMWare Fusionのレビューと同様、今回も注目の10機能をピックアップして紹介していこう。なお、バージョン5の新機能ではないのでピックアップしなかったが、Parallels Desktopは9月に公開したバージョン4(ビルド3846)にてSnow Leopard(32/64bitカーネル)上で動作するようになっている。
目次
- ユーザーインターフェースを一新
- 新表示モード「クリスタル」
- Windowsアプリケーションの外観をMac風に
- Windows 7/VistaでAeroが動く
- スタックからWindowsアプリケーションを起動
- 仮想ディスクを自動圧縮
- VMwareの仮想マシンからの移行が簡単に
- ジェスチャーとリモコンでWindowsアプリケーションを操作
- スタイル付きテキストと画像のコピー&ペーストに対応
- Linux対応強化
注意事項
現在、バージョン4で複数のプロセッサを指定して構成したWindows XP仮想マシンをバージョン5にアップグレードすると、ブルースクリーンとなり起動できないという問題が発生している。本件の回避策がラネクシーのFAQページに掲載されているので該当するユーザーは参照してほしい(関連リンク)。
1. ユーザーインターフェースを一新
前バージョンからアップグレードしたユーザーは、ユーザーインターフェースが変更されていることに気付くはずだ。
前バージョンではライバルのVMware Fusionにも似た、ウィンドウ上部のツールバーにアイコンを配置したデザインだった。バージョン5では標準でツールバーアイコンを非表示とし、仮想マシンの操作や画面モードの切り替えはウィンドウ下部のステータスバーから行なうよう変更された。
ステータスバーのアイコンが操作しづらいという場合は従来通りツールバーを使用することができる。また、設定画面もタブを採用した新デザインに変更されている。
2. 新表示モード「クリスタル」
Parallels Desktopでは、Windowsのデスクトップを非表示とし、WindowsアプリケーションのウィンドウをMac OS Xのデスクトップ上に直接表示する「コヒーレンス」モードをサポートしている。バージョン5ではMac OS Xとの融合度をさらに高めた「クリスタル」という新しい画面表示モードが追加された。
このモードはコヒーレンスと似ているが、メニューバーにWindowsアプリケーションの名前が表示され、仮想マシンの操作はメニューバーに追加されたParallelsアイコンから行なうようになっている。操作性はVMware Fusion 3で改良された「ユニティ」に近い。
このほか画面関係では「アクティブスクリーンコーナー」の追加やマルチディスプレー対応など、フルスクリーン時の操作性を向上させている。