バンドを結成したからには、何らかの形で活動をしてみたい。だが音楽活動となると公に存在を示さなければならないわけだ。さあ、シャイな僕らはどうするよ。
そこで動画投稿サイトなのだ。
人前に出るのがはばかられる理由なんてものは、われわれにはいくつもある。端的に言って、すでに人生の秋。いずれ土に還る枯れ葉のような存在であるわれわれが、自ら進んで醜態を晒し晩節を汚すのもどうなんだ、と。
でも動画投稿サイトは、必ずしもすべてを晒す必要がないという点で、気楽に上がれるステージである。そしてインターネット時代の音楽シーンというものは、どうやらこのステージを軸に動き始めているらしい。
ならば冥土の土産に動画投稿サイトで世界デビューでもしてみませんかと。今回はそんな感じのお話です。
YouTube「Insight」で己を知る
例えばニコニコ動画はコメントを投げるのが気楽で、ユーザーとの距離感も近い。その分、野次も容赦なく飛んでくるわけだが、これはハコで言うならライブハウス、あるいはストリートの感覚だ。
おお、なるほど。と、そんな風に考えるだけで、1960年代生まれの私は、つい1970年代末のニューウェイブシーンと重ねてしまうわけだ。じゃあさっさとデビューしてしまえ!
そこで取り急ぎ3台のDS Liteを草の上に並べ、木にひっかけ、Xactiで10カットほど撮って、Windows Movie Makerでつなぎ、アップロードしたのが前回のビデオ。思いついて世界デビューまで2時間。文明ってすごい。
せっかくだからいくつかのサイトに上げてみたのだが、一口に「動画投稿サイト」と言っても色々。見る側の反応も色々。
例えばニコ動はタイムラインに沿ったコメントが魅力だが、アカウントが必要なので万人に開かれているわけではない。特に海外ユーザーにはハードルが高いようで、ゲーム関係の掲示板では「nicovideoのIDはどうやって取るんだYO!」のようなやり取りも見られる。もちろん英語だが。
その点、YouTubeは誰にでも見られるのがいい。そして「Insight」という動画オーナー向けのアクセス解析が面白かった。自分の動画を観にきたお客さんの層が分かるのだ。そしてこの数字から衝撃の事実が明らかになったのである。
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