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黒ヒョウのようにしなやかな速写感 「IXY DIGITAL 3000 IS」

2008年10月01日 04時43分更新

文● 行正和義

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気軽に使えるハイエンド


 実際に手に持ったときの印象は非常に軽く、動作も軽快だ。ただし、少し触れただけでスイッチ類が動作してしまうのは考えものだ。例えば、再生ボタンにちょっとした指がかかっただけで簡単に電源ONになってしまったりする。再生ボタンに関してはもう少し長押しにしてもよかっただろう。コントローラーホイールのトルクも非常に軽く、若干クリック感はあるもののいまひとつ回した感じがない。ホイールとカーソルを兼用させるため、動作を重くできないのかもしれないが、もっとかっちりとした動きのほうが使いいいのではないか。

ISO感度が上がるとやや画面はざらついてくるが、等倍表示でもしなければそれほど気にならない。サンプルは曇天下の光量不足気味のシーンで絞り込んでISO感度を上げて撮影したもの。マニュアル露出モード、1/160秒、F8、ISO 400

 撮影画像に関しては、きっちりとした絵作りとなっていて、高感度画像でもこれといった描写の劣化は見ら慣れないのはさすがだ。ただし、標準でシャープネスがやや強めというか、、輪郭が強調されすぎるきらいがある。ここは好みが分かれるところだろう。新画像処理によるノイズ低減に関しては、高感度撮影ではまだまだざらつきは残るものの、新機能である暗部補正をかけた際も明るくなった暗部のざらつきは強調されない。このあたりの処理は優秀だ。

暗部補正ON(自動)で撮影。撮影データでは全体的に明るさが上がり、特に暗部が顕著に引き上げられている。プログラムオート、1/250秒、F8、ISO 80

 一方、マニュアル露出搭載とはいえ、絞りは2段階のみ、絞り優先/シャッター速度優先モードを持たないのは残念なところ。とはいえ、夜景の長秒撮影など、オートだけでは物足りないと感じていた人にはいいだろう。

高感度撮影。画素混合しない最高感度のISO 1600。ざらつきは見られるが、被写体の輪郭のがたつきは少なく、縮小すれば、十分見ごたえのある画像になる。プログラムオート、1/320秒、F2.8、ISO 1600

 PowerShot G10などのハイエンドコンパクトではマニュアルカメラ風の操作を取り入れているモデルが多い。これまで、オート撮影基本のIXY DIGITALを敬遠していた人も多いだろう。しかし、IXY DIGITAL 3000 ISはこのあたりの機能も強化された。気持ち良く使えるサブカメラとして、普段から持ち歩きたくなる1台だ。



IXY DIGITAL 3000 ISの主なスペック
製品名 IXY DIGITAL 3000 IS
撮像素子 1/1.7型有効1470万画素CCD
レンズ 光学3.7倍ズーム、f7.7~28.5mm(35mm換算36~133mm)、F2.8~5.8
静止画撮影 最大4416×3312ドット
ISO感度 オート、高感度オート、ISO80/100/200/400/800/1600/3200(3200は200万画素相当)
動画撮影 640×480ドット/30fps、H.264
液晶ディスプレー 2.5型TFT、約23万ドット
記録メディア SD/SDHCカード(32MB付属)
インターフェース USB、AV出力
電源 専用リチウムイオン充電池
撮影可能枚数 約280枚(CIPA測定基準)
本体サイズ 幅96.7×奥行き62.2×高さ27.9mm
重さ 約160g(本体のみ)

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