4CPUサーバーが2CPUサーバー2台に勝るわけ
サーバーに、処理能力以上の処理要求があった場合「待ち時間」が発生する。スーパーの1階と2階、別々の階でそれぞれのレジに並んでいるお客がいた場合(つまり2CPUサーバーが2台)、たとえば2階にお客が偏ると、2階では待たされる時間が増え、1階はガラガラという状況になってしまう。一方、1フロアに同じ数のレジとお客がいた場合(つまり4CPUサーバーが1台)、お客をバランスよく分散できるというわけだ。
もちろん、利用するアプリケーションなど、条件によって結果も変わってくるだろうが、少なくとも「2CPUサーバーを大量に並べるほうが優れている」と無条件で信じてしまうのは誤りであることがわかるだろう。さらに、4CPUサーバーは2CPUサーバーに比べて消費電力が少なく、保守費用も少ないというメリットがあるそうだ。集積密度も高まる。あとは「価格の問題」だけが残った。
正田氏によると「たしかに4CPUサーバーは2CPUサーバーに比べて割高な価格設定になっていました」という。「じつはもともと2.5倍くらいだったのを春に一度下げて2.1倍くらいにはしていたのですが、それでもなお高いままでした。それを今回、あらゆる4CPUサーバーの価格を見直し、2倍かそれ以下になるようにしたのです」。
「よっぽど4CPUサーバーを売りたいのかなあ」と考える人もいるだろうが、「ただ高いものを売りたい、ということではなく、必要とするお客様に必要なサイズ、処理性能を提供したいということです」(正田氏)ということらしい。お客さんのなかには、「若干性能面で不安があるんだけど……」という気持ちを持ちながら4CPUサーバーをやめてしまう人が結構いるのだそうだ。
今回の値下げで、どのくらい4CPUサーバーがお得になるんだろうか? 気になる試算を教えて欲しいと頼んだら、「ちょっと台数が多いケースなのですが」と例を示してくれた。
どこまで費用を抑えられるかはもちろんケースバイケースとなるが、製品選択の際は、古いイメージにとらわれることなく、必要とする性能、将来性、ランニングコストなどをあらためて検討する必要がありそうだ。