机上に置くディスプレーといえば、いまやほぼ完全に液晶ディスプレーの世界になっている。大画面でも低価格で、おまけに薄型・軽量と、CRTに比べて利点の多い液晶ディスプレー。この薄型・軽量という利点をさらに生かすアイテムがモニターアーム(ディスプレーアーム)である。
モニターアームを使えば、普段は机上にデンと居座っている液晶ディスプレーを、手早く動かして片付けたり、見やすい位置や向き、角度へ手軽に変えたりと自由自在。「置いたらその場で使うだけ」というディスプレーの概念を変える、非常に便利なアイテムだ。
今回は各社の製品の中から、一般消費者でも手の届きやすい店頭実売価格2万円以下の商品をピックアップして、モニターアームの基本と、各社の商品の特徴を紹介したい。あなたの机に合うモニターアームがきっとある!
ディスプレーを自在に配置。縦画面も楽々
モニターアームというのは、ディスプレーを可動式のアームの先に取り付けることで、ディスプレーの位置や向き、角度を自由自在に変えられる道具のことである。
モニターアームを使えばディスプレーの位置だけでなく、上下左右の傾きも変えられる。液晶ディスプレーは視野角で色味が変わりやすいが、モニターアームを使えば常に最適な視野角でディスプレーを配置できるのだ。さらに、ディスプレー面を縦回転させられるものも多く、ディスプレーの縦画面表示も簡単に行なえる(パソコン側に縦画面表示を実現するソフトウェアが必要)。
ディスプレーの取り付けは簡単で、モニターアーム先端のプレート部分(アームから取り外せるものもあり)を、ディスプレー背面にあるアーム用取り付け穴に合わせて、アーム付属のネジで取り付けるだけだ。
現在のディスプレーとモニターアームは、ディスプレーに関する標準化団体「VESA」によって規格化された取り付け穴規格(いわゆるVESAマウント)に準拠している。穴同士の間隔が75mmのタイプと、100mmタイプの2種類がある。今回紹介する6製品はいずれも、付属アダプターなどを使ってどちらの穴にでも対応できるようになっている。
ただし、穴さえあえばどのディスプレーを取り付けてもいい、というわけではない。モニターアームには「どれくらいの重量まで取り付け可能か」の基準(耐荷重)がある。それを超えるディスプレーを無理に取り付けると、ディスプレーが落下して破損する可能性がある。たいていの場合、ディスプレーのスペック表には、スタンド部を外したディスプレー本体の重量が記載されているので、自分のディスプレーの重量に合ったモニターアームを選ぼう。