結婚式は基本的に一生に一度のイベントである。だとするなら、忘れられないくらい素敵なものにしたいと願うのは当然の心理だ。他人とは違う、オリジナリティ満載の結婚式を演出してみたい、と考える人は多いだろう。2人の出会いをドラマ仕立てにとか、DJを呼んでクラブでオシャレにとか、さまざまなスタイルの結婚式が行なわれている。
現在は多種多様なニーズに対応すべく、ブライダル業界が個性的な結婚式の提案を行なっているが、ついに究極ともいえるブライダルプランが誕生した。それが「宇宙ウエディング」。(株)ファーストアドバンテージと(株)ロケットプレーン・キスラー・ジャパンが共同で企画・開発した挙式スタイルである。
この「宇宙ウエディング」、どのようなプランなのかというと、宇宙飛行機(飛行機型ロケット)に乗って、上空約100kmの宇宙空間に到達したところで結婚式を挙げるというもの。宇宙旅行の一種で、滞在型ではなく、弾道飛行型になる。所要時間は宇宙空間までの移動に1時間、挙式が5分ほど。今年の7月1日から予約を開始し、実施されるのは2011年からの予定。宇宙に行く前には、NASAで行なわれているような訓練を4日間に渡って受けなければいけない。価格は以下のメニューがすべて含まれて、2億4000万円! 破格!かも。
宇宙ウエディング プラン内容
- 宇宙での挙式
- 写真・アルバム・ビデオ・オリジナルドレス・結婚証明書・オリジナル引出物・演出用映像などの挙式関連アイテム及びサービス
- 現地の宿泊やすべての移動
- 日本、または現地での披露宴料金 ※ファーストアドバンテージ社における指定範囲あり
- オリジナルサイトの開設とサイト上での宇宙からの生中継放送ほか
ファーストアドバンテージにお話を聞いたところ、出発地はアメリカのオクラホマ州で、現在2機の宇宙旅行機が運行予定とのこと。この宇宙旅行機の定員は6名で、パイロット1名、牧師1名、介添人1名、新郎新婦1名ずつ、あとは親族の代表を連れて行くことが可能だという。宇宙空間における5分間のスケジュールは、指輪交換や誓いのキスなど、結婚式におけるメインイベントとなる部分を行なう。パーティーは地球に帰ってからだ。
宇宙空間でウエディングドレスがまくれないのか、うまくチューできるのか、指輪が飛んでいってしまったら夫婦関係が無重力になっちゃうんじゃないか、などの疑問はあるものの、ことインパクトにかけては他の追随を許さないことは間違いない。これから結婚を考えている人は、ぜひ2011年までに2億4000万円を貯めていただきたい。筆者も2011年までに、まず嫁を探すところから始めようと思う。