解像度の低さや文字入力の不便さは残念
軽さやデザインの美しさには感心が持てるが、ガジェットオタクからすると、スペック的に少々もの足りないところもある。
ディスプレーサイズが3インチと大型ではあるが、解像度が低い(240×400ドット)ので、パソコン用サイトの閲覧がいまひとつ一覧性に欠ける。フルブラウザーはFlashプラグイン非搭載なのでYouTubeを視聴することはできなかった。せっかく7.2MbpsのHSDPAに対応しているのに、こうした動画共有サイトを楽しめないのはもったいないと思う。
ソフトキーで行なう文字入力に関しては、予測変換に対応しているが、打ちにくかった。
例えば、「ありがとう」と入力する場合は、(1)画面上に表示されたダイヤルキーの「あ」をタップ→(2)予測変換候補が表示されるので、それをタップしてウィンドウを切り替えてから「ありがとう」をタップ→(3)ようやく「ありがとう」と入力される、といった流れになる。普通の携帯電話に比べワンステップ余計なので、メールをよく打つ人には少しキツイかもしれない。
また、ダイヤルキーと予測変換候補を表示した状態だと、画面のほとんどが隠れてしまう(メールの本文が2行ぶんぐらいしか見えなくなってしまう)のも窮屈な感じがした。
価格はオープンで、予想販売価格は10万円弱。スペック的には物足りない面はあるが、本体のみならず付属品の小物までに行き渡った、PRADAの洗練されたデザインは、所有欲を大いに満たしてくれそうだ。ひととおり触ってみて「リッチなオヤジのモテケータイ」という言葉が頭に浮かんだことを最後に付け加えておく。