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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第51回

ネコジャラシに大喜び!おもちゃで遊ぶ猫―屋外編

2008年04月30日 00時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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面白くても油断禁物


 「じゃあオモチャがないと猫は遊んでくれないのか?」、というとまったくもってそんなことはないのである。

 猫の性格によりけりだけど、食いつきのいいヤツはもう何にでも反応するのだ。とくに棒や指先のように先っちょが飛び出てるものや、虫のように動くものに弱い。木の枝を目の前でちょろちょろさせたら「ガブっ」と食いついてくるし、カラスの羽根をひらひらさせたら勢いよく手を出してくる。

木の枝を持っていったら即座にパクッ

その辺に落ちてた木の枝を持っていったら即座にパクッ(2008年3月撮影 ニコン「D60」)

カラスの羽根を持っていったら鋭い爪がピュッ

その辺に落ちてたカラスの羽根を持っていったら、即座に鋭い爪がピュッ(2008年3月撮影 ニコン「D60」)

 そうそう、面白いからといって油断しないこと。猫との距離が近いと口が、ちょっと遠いと手が伸びてくるのだが、そのときの猫は爪を出してる。だからちょっと間違うと爪が手に引っかかって痛い思いをしたり怪我したりしかねない。一瞬で伸びてくるからね。

 猫に引っかかれた傷はけっこう長く跡が残るので、特に屋外の猫に引っかかれたらすぐに洗っておくべし。間違っても、爪を出した猫を怒ってはダメ。猫は悪くない。

 猫は獲物襲撃モードにはいると、ピンと立ってた耳がすっと後ろに倒れて顔が流線型になるのですぐ分かる。さらに興奮するとしっぽが太くなる。相手がネコジャラシでも同じ。遊んでるうちにだんだん本気になってきて、捕まえたら離さなくなる。

ネコジャラシを歯と両手で捕獲

ネコジャラシを歯と両手で捕獲。耳が後ろに倒れて獲物襲撃モードに入ってるのが丸分かりの顔である(2008年4月撮影 富士フイルム「FinePix F100fd」)

 ちなみに動いてる猫を撮るのは大変。でもネコジャラシがあれば話は別。猫はネコジャラシに向かってくるのが分かってるわけだから、あらかじめネコジャラシの先っぽあたりにピントを合わせておいて、シャッター半押しでタイミングを待つのである。

 曇天だったり日陰だったりしたら、感度を高めにして(スポーツモードがあったらそれにして)、シャッタースピードが少しでも速くなる設定にしておけばさらにうまく撮れる確率は上がる。

 で、上手く撮れたかと確認してる隙に……、ネコジャラシを奪われちゃいました。とほほ。

パクっと咥えてタタタッと行ってしまった

油断したらパクっとくわえてタタタッと行ってしまった。で、満足げに一人で遊んでおりました(2008年4月撮影 富士フイルム「FinePix F100fd」)

 まあ奪われたといっても、その辺でちょっと遊んで「こいつは生き物じゃないし食べられるものでもない」って気付いてくれるからすぐに回収できるからいいんだけどね。


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は5月7日掲載予定

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