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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第20回

電子ペーパーが描く、飽きないデザイン「W61H」

2008年04月17日 09時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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がらりと印象を変えられる


W61H

きれいな光沢を持っているW61H。シルエットスクリーンに何も表示がないと、シンプルな黒いケータイに見える

 さてW61Hは、電子ブックリーダーのようなデバイスとは違い、あくまでサブディスプレーとして電子ペーパーを搭載している。しかしながら背面をほぼすっぽりと覆う電子ペーパーは、端末のデザインそのものを動的に変える役割も担っている。

 昨今の割ぷ制の導入で、ケータイは少なくとも2年以上使い続けたい道具になった。以前のように、飽きたらすぐに機種変更、という早い買い換えサイクルには、非常に大きな出費が伴う。

 とはいっても端末の色やデザインなどは、最初にインスピレーションを感じて選んだとしても、その気持ちが長続きするかどうかは分からないものだ。そこで、飽きてきたらデコレーションを施したり、ストラップを変えたり、場合によってはペイントをして、気持ちをリセットする。

 そんな今における人とケータイとのつきあい方を考えてみると、背面デザインを気軽に変えられる電子ペーパーには、大きな可能性を感じる。がらりと印象を変えて、いつも新鮮な気持ちを維持できるなら、同じ端末と長くつきあえるだろう。

デザインを変更

気分によってケータイのデザイン、印象を変えられる感覚が新しい



「お知らせ」にも個性を出したい


 また、今まで端末を閉じているとき、音声通話やメールの着信を知らせてくれるのは、音やバイブレーション、そして小さなサブディスプレーかインジケータであった。社会人の多くは1日中マナーモードで過ごしているため、結局、音以外の手段に頼るしかない。

 ケータイがここまで個人のアイデンティティーを映しているモノでありながら、振動と小さな光だけでは、いささか味気なさ過ぎないだろうか?

 W61Hは、これらの端末がユーザーに対してアテンションを送るときにも、この電子ペーパーの俊敏なアニメーションによって知らせてくれる。

 今までよりも変化する領域が広く、またそのグラフィックスはデザインされたくっきりとしたモノで、ケータイそのものを眺めているだけで、端末からのメッセージが伝わってくる感覚がある。とてもキレイで、かつ個性的なモノだ。

メインディスプレー

ちなみにメインの液晶ディスプレーは2重の構造でエッジが2つあるデザインになっている。耳に当てるスピーカー部分のメタルなパーツがクールだ

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