このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

陸自とNTTが「首都直下地震発生を想定した共同実働訓練」を実施

最強のプロバイダーは陸自!? 首都が壊滅してもブログは更新できる!

2008年03月08日 20時00分更新

文● 伊藤 真広

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 東京を大きな地震が襲うのでは、といわれるようになって久しい昨今。阪神大震災や能登半島地震などを記憶している人も多くいるだろう。地震が恐ろしいことは誰だって知っているが、そんな恐ろしい地震に対する対策をしっかりと取っているだろうか? 2月29日の金曜日、陸上自衛隊朝霞駐屯地でそんな大地震の発生を想定して、陸上自衛隊とNTTによる通信環境の早期確保に向けた連携強化訓練が行なわれた。

消防車

陸上自衛隊所有の消防車。ヘリが着陸する際に事故が起きた場合を想定して待機中。もちろん最後まで出番はなし

 訓練の実施内容は、東京湾北部を震源にM7.3クラスの首都直下地震が発生し、道路が建物倒壊や崩壊によって遮断され、陸路による災害対策機器の運搬が出来ないといった状況を想定している。これに対し、災害対策機器を使用して避難所や被災地域における通信確保を行なうというもの。訓練に参加したのは、陸上自衛隊東部方面隊が約110名、NTT東日本グループより約130名、NTTドコモグループの約20名の3団体、総勢260名という精鋭たちだ。早朝8時20分に朝霞駐屯地にある陸上自衛隊広報センターに到着した我々は、到着早々、ヘルメットと訓練実施要綱を手渡され、73式大型トラックの荷台へと放り込まれ、広報センターのある駐屯地から訓練が実施される朝霞訓練場へと移動を開始した。

訓練に参加する自衛隊隊員とNTT、およびNTTドコモ職員

今回の訓練に参加する自衛隊隊員とNTT、およびNTTドコモ職員の地上スタッフたち

軍用トラック

民生用のトラックですらひどい乗り心地なので、軍用トラックの荷台はより最高の気分が味わえるかと思ったら、意外や意外、なかなかの乗り心地だった

演習場

トラックに放り込まれて連れてこられた最前線基地。そこにはハートマンのような鬼軍曹の姿は……ない

 訓練会場に到着すると、鬼軍曹ではなく、やさしい広報担当官に誘導されブリーフィングルーム(といっても野戦用テント)へと案内され、今回の訓練内容の説明が行なわれた。

今回、日ごろから太陽の光とは無縁の報道陣のお世話をしてくれた東部方面隊のマスコットキャラ“あずま”君とおねえさん

ブリーフィングルームでは、今回の訓練を監督する陸上自衛隊通信群班長 須藤一佐と、NTT東日本サービス運営部災害対策室長 東方氏より、挨拶と訓練概要の説明があった

「共同実働訓練」の内容

1)災害対策機器による避難所や被災地での通信確保
 ・陸上自衛隊ヘリコプターによる災害対策機器の搬送
 ・ポータブル衛星を使用した避難所への特設公衆電話の設置
 ・加入者線多重装置、無線機器を使用した大量臨時電話の設置
 ・マルチチャージャーによる避難所での携帯電話充電サービスの実施
 ・発動発電機でのどこも基地局の電源救済による被災地通信の確保
2)陸上自衛隊災害派遣部隊の迅速な通信確保
 ・マルチホップ無線LANによる陸上自衛隊映像用通信の確保
 ・ドコモ貸出携帯電話空路搬送による、陸自災害派遣大隊員の通信確保迅速化
3)被災地映像の配信・共有
 ・映像伝送FOMAによる被災地映像の配信・共有

(次ページへ続く)

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ