(株)東芝のHDD/HD DVDレコ―ダー「VARDIA」(バルディア)シリーズとして2007年末に発売された「RD-A301」(関連記事)は、MPEG-4 AVC(H.264)の映像圧縮に対応した注目機種だ。発表時、メーカー側から実売価格は10万円を切りたい、との発言があり期待を集めていたが、結局発売時の実売価格は13万円程度となった。しかし、年が明けて現在は10万円前後まで値が下がり、お買い得感がでてきた。そこで、このRD-A301のレビューをお届けする。なお、次世代DVDレコーダーの購入を検討しているなら、2007年末に公開した“BDレコーダー頂上対決! パナソニック「DMR-BW900」 VS ソニー「BDZ-X90」”(関連記事)も併せて参照いただきたい。
このA301はVARDIAラインナップでは低価格機種に位置づけられる製品だ。上位機種として「RD-A600」(関連記事)があるが、これはA301よりも一世代古い機種でMPEG-4 AVCには非対応である。今後、上位機の後継製品(CEATEC JAPAN 2007で「RD-X7」という型番で出展されていた)の発売も予定されており、こちらは「24p出力」や「Deep Color」への対応などが謳われている。ただし、A301ではこれらの高画質機能には対応していない。
それでも、DVDメディアにHD DVDフォーマットのハイビジョン映像を記録できる標準規格「HD REC」に対応するなど、最新の技術が盛り込まれている。このHD RECの映像記録フォーマットとしてMPEG-4 AVCが利用できるわけだが、その録画モードとして新たに用意されたのが「TSE」だ。ただし、まだ機能は完全ではなく、現状はすでに録画した番組をMPEG-4 AVCに変換(ダビング)することしかできない。つまり、TSEモードで直接録画を行なうことができないわけだが、今後ファームウェアのアップデートで対応する予定だという。
本体サイズは幅430×奥行き375×高さ69mm。RD-A600よりも高さが20mmほど低く、スマートな印象を受ける。