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【CES 2008 Vol.9】Menlow登場で広がりが期待される「UMPC」

2008年01月09日 15時18分更新

文● 編集部 小西利明

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 CES 2008の米インテル社ブースや東芝ブースなどでは、最新の小型タブレットPC「UMPC」(Ultra Mobile PC)の展示が行なわれていた。中には、インテルのUMPC向け最新プラットフォーム、コード名「Menlow」(メンロウ)を搭載したモデルもあるなど、小粒ながら興味深い製品・展示が目を引いた。


東芝のUMPCは傾けてスクロール!?

東芝ブースで展示されているUMPC試作機
東芝ブースで展示されているUMPC試作機。正方形に近い形状は、一般的なUMPCではずいぶん異なった印象を与える

 東芝ブースの一角で展示されていたのが、写真のUMPCである。製品展示ではなく参考出品とのことで、これがそのまま製品になるとは限らない。しかしデザイン、ギミックともに、非常に興味深いマシンだ。

 正方形に近い筐体に、5インチ強のタッチパネル式ワイド液晶ディスプレーを搭載。内部はMenlowプラットフォームのCPUとチップセットを搭載しているという。

ドックに装着した状態 充電機能を持つドックに装着した状態

 キーボードは持たず、ディスプレー上にランチャーや、アプリケーションに合わせたボタン、ソフトウェアキーボードを呼び出す機能を持つ。例えばディスプレーの左端に触れるとランチャー機能のパネルが、右端ではアプリケーション操作用のボタンパネルが表示される。ソフトウェアキーボードは英字キーが左右に分割された形で表示される。ちなみにOSはWindows Vistaだった。

アプリケーション起動や画面輝度調整などを行なえるランチャー的なパネル 写真のパネルはウェブブラウザーの場合
キーボードは備えておらず、画面に表示されるソフトウェアキーで操作を行なう。これはアプリケーション起動や画面輝度調整などを行なえるランチャー的なパネル画面右のパネルには、アプリケーションによって異なる操作が行なえるようだ。写真のパネルはウェブブラウザーの場合
画面下端に触れると、ソフトウェアキーボードが表示された 画面下端に触れると、ソフトウェアキーボードが表示された。これらのほかにも、画面をタッチすることで拡大表示を行なうといった操作もできるようだ

 また、内部に傾きを検知するセンサーを備えているようだ。これにより、表面にあるボタンを押しながら筐体を上下や左右に傾けることで、傾けた方向にウィンドウがスクロールするといった操作が可能となっている。ただし、スクロールさせるために傾けると、当然画面も傾いて見にくくなるわけで、面白くはあるが実用性という面では疑問に思える。

筐体を傾けるとウィンドウがスクロールする 筐体を傾けるとウィンドウがスクロールするといった操作も可能。使い勝手はともかく、面白い機能ではある

 「傾けてスクロール」といった風変わりな機能を備えたのも、このマシンをCESで公開することで来場者からのフィードバックを得て、実際に開発する製品へ反映させたいという意図があるようだ。どのような製品が登場するのか、今から楽しみである。


インテルブースにはUMPCが勢揃い

 UMPC向けのプラットフォームやCPUを提供している米インテルのブースでは、「Mobile Internet Device」というコーナーに各社のUMPCや試作機を並べて展示している。UMPCコーナーは常に多くの来場者で混雑しており、UMPCを手にとって操作したり、熱心に説明員と会話する様子が見受けられた。

 日本では、富士通(株)の「FMV BIBLO LOOX U」シリーズ以外は目にする機会がほとんどなかったこともあり、展示されているのは海外メーカーの製品がほとんどだ。採用されているプラットフォームも、既存の「インテル ウルトラ・モバイル・プラットフォーム 2007」(コード名:McCaslin、関連記事)を使ったものもあれば、次世代のMenlowを使ったものもあるという状況だ。

台湾ギガバイト社のUMPC 台湾ギガバイト社のUMPC。WindowsではなくLinuxベース
台湾htc社のUMPC「Shift」 台湾htc社のUMPC「Shift」。UMPCとしては大きめのキーボードを備える。タッチパネルを備えた本体部分は、スライドさせてキーボード上に寝かせることができ、その場合はピュアタブレット型の外見になる
韓国サムスン電子社の「Q1 Ultra」 UMPCにいち早く取り組んだ、韓国サムスン電子社の「Q1 Ultra」。7インチワイドディスプレーの左右に分かれたキーボードは、キートップが小指の爪の先ほどもない小ささで、実用性には難がある
レノボのUMPC こちらはレノボのUMPC。キーボードは持たないコンパクトなサイズとなっている。背面にはカメラが搭載されていた
お馴染みの富士通「LOOX U」 お馴染みの富士通「LOOX U」(米国ではLIFEBOOK U)。展示されているものの中では、もっとも一般的なノートPCに近いスタイル
詳細が不明のUMPC ガラスケース内に展示されていたため、詳細が不明のUMPC。フルキー部分の中央にアプリケーションキーが配置されている

 また、韓国LG電子社のブースにもMenlowプラットフォームのUMPCが展示されていた。4.8インチワイド液晶ディスプレーを備えて、重量は590g。1GBのメインメモリーと40GBの1.5インチHDDを内蔵する。無線LANやBluetoothに加えて、HSDPAの通信機能も備える。

LG電子ブースにあった、Menlow採用のUMPC LG電子ブースにあった、Menlow採用のUMPC。1.5インチの小型HDDを内蔵している。キーボード右上の四角い余白状の部分はタッチパッド

 日本ではまだまだ知名度の低いUMPCだが、新しいMenlowプラットフォームの登場により、国内でもUMPCも増加していくことだろう。携帯電話の通信機能を組み込んだUMPCの登場も期待したいところだ。

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