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画素数を高め、光学手ぶれ補正も付いたIXY最上位モデル

【レビュー】輝きチタンボディーのキヤノン「IXY DIGITAL 2000 IS」

2007年10月03日 10時00分更新

文● 行正和義

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高い解像感と高級感はフラッグシップならでは


撮影サンプル1 ビルの一部は太陽光の反射でかなりまぶしい状況だったがハイライト部も飛んでおらず、明部に露出を合わせているにもかかわらずそのほかの部分も暗くなりすぎないなど、露出補正はかなり正確だ。プログラムオート、1/320秒、F8、ISO 80。元画像は4000×3000ドットで、掲載用に800×600ドットにリサイズおよびトリミングしているが、そのほかの補正はかけていない

 手になじむ柔らかな曲面のデザインもさることながら、手にとったときの剛性感、チタンならではの温かみ(熱伝導率が低いために金属っぽい冷たさを感じない)など、ほかのデジタルカメラにはない独特かつ高級感のあるボディーとなっている。電源ONですばやく伸長するレンズをはじめ、動作はクイックで光学式手ぶれ補正もあって気軽なスナップでは非常に気持ちよく使える。

撮影サンプル2 プログラムオート、1/200秒、F4.5、ISO 200。日陰部分がほとんどで、若干直射日光があたっている状態がハイライトとなっている。直射日光の当たっている部分があることもあって、ISO 200の比較的低感度ながらややざらつきが生じている

 明暗の著しいシーンなどでも露出を外しにくく、明るさが十分でないときも鮮やかな発色で、なおかつそれほど不自然さを感じさせない彩度・色調補正など、画像処理エンジン「DIGIC III」による絵作りの完成度はかなり高い。ISO感度を上げればさすがにざらついてきて、ISO 200~400前後でもややざらつきが見られ、ISO 800以上ともなればかなりノイズが目立つのだが、輪郭が極端に甘くなることがなく、リサイズすればノイズもさほど気にならなくなるのは高画素機の利点と言えるだろう。

撮影サンプル3 解像感は非常に良好。シャープネスを高めているだけでなく、ボケている部分はきっちりとボケてくれる。プログラムオート、1/50秒、F2.8、ISO 80

撮影サンプル4 焦点距離は通常撮影で最短50cm、マクロでは広角時最短5cm、望遠時40cmとなっている。マクロモードで撮影。プログラムオート、1/400秒、F2.8、ISO 80

 IXY DIGITALシリーズのフラッグシップモデルだけに外装、光学式手ぶれ補正を含めたレンズなどを高いスペックをほこる製品であり、単に現行コンパクト機での最高画素数撮像素子をというだけでないハイエンド機というステータスは確かに高い。もちろんデジタルカメラの中には本機よりも望遠側や広角側が強かったり、あるいは本体が小さく薄かったり、マニュアル露出など豊富な撮影機能を持つ製品もあるし、本機に関しても(同社の910 ISと比べて)広角側が弱いという不満があるにはあるが、コンパクト機としての完成度、高級感などが非常に高い水準でバランスの取れた1台である。

撮影サンプル5 高感度撮影ではかなりざらつきが生じてしまい、階調もなめらかではないものの、ノイズによる輪郭のがたつきがうまく処理されており、リサイズを行なえばノイズを抑えつつ絵のシャープさを残しやすい。プログラムオート、1/160秒、F2.8、ISO 1600



IXY DIGITAL 2000 IS/IXY DIGITAL 910 ISの主なスペック
製品名 IXY DIGITAL 2000 IS
撮像素子 1/1.7インチ有効1210万(総1240万)画素CCD
レンズ 光学3.7倍ズーム、f=7.7~28.5mm(35mmフィルムカメラ換算時:36~133mm)、F2.8~5.8
静止画撮影 最大4000×3000ドット
ISO感度 オート、高感度オート、ISO 80/100/200/400/800/1600/3200(3200のみ、200万画素相当記録)
動画撮影 1024×768ドット、15fps、MotionJPEG圧縮AVI形式
液晶ディスプレー 2.5インチTFT、約23万画素
記録メディア SDメモリーカード(SDHC対応)/MMC(MMCplus、HC MMCplus)
インターフェース USB 2.0(Hi-Speed対応)、AV出力、DC入力
電源 専用リチウムイオン充電池(NB-5L)
撮影可能枚数 約240枚
本体サイズ 幅95.9×奥行き27.6×高さ59.9mm
重さ 165g(本体のみ)

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