ASCII Power Review 第171回
Core i5-1240Pでも十分です
「ThinkPad X1 Carbon Gen 10」実機レビュー = ついに第12世代Core搭載で最強モバイルノートだ!!
2022年04月28日 10時00分更新
レノボ・ジャパンは4月12日、ThinkPadシリーズ22モデルを一挙に発表した。ThinkPadと言えばレノボ製品の中でもグレードの高いシリーズ。今回はそのなかでフラッグシップに位置づけられている「ThinkPad X1 Carbon Gen 10」を試用した。
本製品は薄型軽量ボディーに最新のインテル第12世代(Alder Lake)のPシリーズ、Uシリーズプロセッサーが搭載されており、ハイパフォーマンスとモバイル性能が高次元で実現されている。
最上位CPUとしてはCore i7-1280Pが用意されているが、今回はCore i5-1240P / RAM16GB / SSD256GB(PCIe Gen3 x4接続) / WUXGA(タッチ非対応)という構成のモデルだ。
第12世代Coreシリーズで最新化
カスタマイズモデルではきめ細かくパーツを選択可能
ThinkPad X1 Carbon Gen 10は製品仕様によればOS、CPU、メモリー、ストレージ、ディスプレー、WWANの有無、ウェブカメラなどが選択可能となる。具体的な選択項目は下記のとおり。
●OS
Windows 11 Pro 64bit(その他のエディションも選択可能)
●CPU
Core i7-1260P/1255U
Core i5-1240P/1235U
vProモデル
(Core i7-1280P/1270P/1265U/1260P)
(Core i5-1250P/1245U/1240P)
●メモリー
32GB/16GB/8GB(LPDDR5)
●ストレージ
2TB/1TB/512GB/256GB(PCIe Gen4 x4接続/PCIe Gen3 x4接続)
●ディスプレー
14型WQUXGA IPS省電力液晶(3840×2400ドット、タッチ対応、ブルーライト軽減、光沢なし)
14型WQUXGA IPS省電力液晶 (3840×2400ドット、タッチ非対応、ブルーライト軽減)
14型2.8K OLED (2880×1800ドット、タッチ非対応、ブルーライト軽減、光沢なし)
14型2.2K IPS液晶 (2240×1400ドット、タッチ非対応、ブルーライト軽減、光沢なし)
14型WUXGA IPS液晶 (1920×1200ドット、タッチ対応、Privacy Guard、光沢なし)
14型WUXGA IPS省電力液晶 (1920×1200ドット、タッチ対応、ブルーライト軽減、光沢なし)
14型WUXGA IPS省電力液晶 (1920×1200ドット、タッチ非対応、ブルーライト軽減、光沢なし)
●WWAN
5G/4G/なし
●ウェブカメラ
フルHD(1080p)RGB+IR Webカメラ(人感検知機能付き)
フルHD(1080p)RGB+IR Hybrid Webカメラ
フルHD(1080p)RGB Webカメラ
HD(720P)RGB Webカメラ
これら以外のスペックは共通。インターフェースはThunderbolt 4(USB 4)×2、USB 3.2 Gen1(Powered USB)×1、USB 3.2 Gen1×1、HDMI×1、3.5mmヘッドセット端子×1を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(11ax)、Bluetooth 5.2をサポートする。
スピーカーはDolby Atmosに対応しておりキーボードと底面に合計4基を内蔵。マイクはディスプレー上部に4つの360°集音マイクが搭載されている。
キーボードは6列、89キーのJIS配列日本語キーボードを採用。電源ボタンは指紋認証センサー一体型だ。
本体サイズは約315.6×222.5×15.36mm、重量は約1.12kg。57Whのリチウムイオンポリマーバッテリーが内蔵されており、バッテリー駆動時間は最大24.9時間と謳われている。
ThinkPad X1 Carbon Gen 10を手に取って印象的なのが質感の高さ。また、天面やパームレストに手脂が目立ちにくい表面加工が施されており、ひんぱんにクリーニングクロスで拭く必要がない。フラッグシップだけに高価だが、価格に見合うだけの所有感を得られるマシンなのだ。
トップレベルの配置と打鍵感
キーボードだけを理由に購入する価値がある
ThinkPad X1 Carbon Gen 10のキーボードはもはや言うまでもなく極上品。キーピッチは実測19mm、キーストロークは実測1.7mmが確保されており、打鍵感は指を優しく受け止めてくれるように心地よく、打鍵音も低め。キーボードだけを理由に購入する価値がある。
今回の試用機には、14型WUXGA IPS省電力液晶ディスプレー (1920×1200ドット、タッチ非対応、ブルーライト軽減、光沢なし)が搭載されていた。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で色域を実測したところ、sRGBカバー率は99.6%、AdobeRGBカバー率は81.2%、DCI-P3カバー率は81.6%という値が出た。sRGBカバー率はほぼ100%と言える広色域だ。ウェブコンテンツの色調整に十分な色域を備えている。
なお、ほかのディスプレー、特にOLEDでは色域のスペックが異なっている可能性が高い。今回の結果はあくまでも参考に留めてほしい。
また、フルHD(1080p)RGB Webカメラが搭載されていたが、Windows 11の「カメラ」アプリで自撮りしてみたところ、室内灯下でも明るく撮影できた。特に「HDR pro」をオンにすると、暖かみのある自然な肌色で撮影可能だ。ビデオ会議用途であれば十二分な画質を備えている。
「Core i5-1240P」だが、マルチコア性能の威力を遺憾なく発揮
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