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ASCII Power Review 第88回

3モデルでリモートワークからクリエイティブまでOK

HP ENVY All-in-One 32 実機レビュー = Core i9+GeForce RTXの爆速と4KでiMacを超えた!!

2020年07月31日 13時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 日本HPは、8コアまたは10コアのCPUとレイトレーシング対応ディスクリートGPUを搭載した31.5型4K液晶ディスプレー一体型オールインワンPC「HP ENVY All-in-One 32」を6月29日に発表、7月下旬より販売を開始した。

 本製品の最上位モデルには、インテル第10世代(Comet Lake)のデスクトップPC向けCPU「Core i9-10900」(10コア20スレッド、2.80~5.20GHz)と、NVIDIAの「GeForce RTX 2080 SUPER with Max-Q Design」が組み合わされており、また31.5型4K IPS液晶という大画面・高精細ディスプレーが採用されている。

 処理性能、画面のどちらにおいても、ディスプレー一体型オールインワンPCのなかで群を抜いた存在だ。詳細スペック、使い勝手、ディスプレー品質、パフォーマンスについて徹底検証していこう。

日本HP「HP ENVY All-in-One 32」29万8000円~

第10世代の10コアCPUにRTX 2080 Superを組み合わせた
超最強オールインワンPCだ

 HP ENVY All-in-One 32には下記の3モデルがラインナップされている。

☆パフォーマンスモデル「32-a1071jp」
(税別29万8000円)
Core i7-10700/RAM16GB/SSD512GB+HDD2TB/GeForce RTX 2070 with Max-Q Design
☆パフォーマンスプラスモデル「32-a1072jp」
(税別36万9800円)
Core i7-10700/RAM32GB/SSD512GB(32GB OptaneメモリーH10)+HDD2TB/GeForce RTX 2080 SUPER with Max-Q Design
☆プロフェッショナルモデル「32-a1091jp」
(税別39万8000円)
Core i9-10900/RAM32GB/SSD1TB+HDD2TB/GeForce RTX 2080 SUPER with Max-Q Design
 これ以外のスペックは基本的に同じ。OSはWindows 10 Pro 64bit、ディスプレーは31.5インチの4K IPS液晶を採用。ワイヤレスタイプのキーボードとマウスが付属する。

 ちょっと残念なのが無線機能。IEEE802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0とWi-Fi 6(11ax)非対応なのだ。2020年に発売されるハイエンドモデルとしては、Wi-Fi 6(11ax)に対応してほしかったところである。

今回は、Core i9-10900 /RAM32GB /SSD1TB + HDD2TB /GeForce RTX 2080 SUPER with Max-Q Designという構成のプロフェッショナルモデル「32-a1091jp」を試用

パッケージには、本体以外にACアダプター、電源ケーブル、ワイヤレスマルチデバイスキーボード(日本語/109A)、ワイヤレス光学スクロールマウス、マニュアル一式が同梱されている

TB3やHDMI入出力など端子を豊富に用意
側面端子がグッド

 HP ENVY All-in-One 32の本体サイズは約720×557×214mm、重量は約13.8kg。デスクトップPCクラスのCPUを搭載し、そもそも31.5インチの大型ディスプレーを採用しているため、前面投影面積はともかくとしてかなりの重量級PCだ。

 本製品自体のデザイン自体は上質だ。「ナイトフォールブラック」と名付けられた筐体カラーを採用し、ディスプレー下部をアコースティックファブリックのスピーカーカバーで覆い、本体台座は木目調加工を施し、本体背面には鏡面仕上げのHPロゴがあしらわれている。キーボード、マウスも本体に見合ったスマートなデザインだ。

 しかし、ちょっといただけないのが、あまりにも大きすぎるACアダプター。スペースの都合で内蔵できなかったのだろうが、実測約150×150×37mm/1322.5gのACアダプターを外付けしないといけないのだ。万が一電源が壊れたときにACアダプターだけ交換すればいいというメリットはあるが、床にACアダプターを転がしておくのは不格好なので、「iMac」のように本体に内蔵してほしかったところだ。

 それはさておき、インターフェースは非常に充実しており、Thunderbolt 3(USB PD、DisplayPort 1.2)×1、USB Type-C(10Gbps)×1、USB Type-A(10Gbps)×2、USB Type-A(5Gbps、バッテリーチャージ機能)×1、SDメモリーカードリーダー×1、HDMI入力、HDMI出力、有線LAN(10/100/1000Mbps)、3.5mmヘッドセットジャックが搭載されている。

 特に、HDMI入力端子が用意されている点、USB Type-A、SDメモリーカードリーダー、3.5mmヘッドセットジャックが側面に配置されている点は、実用性という点で大歓迎したい。USB端子やSDメモリーカードリーダー、3.5mmヘッドセットジャックにアクセスしにくいディスプレー一体型オールインワンPCも多く存在するが、実用性を無視するのは本末転倒なデザインだと筆者は考えている。

ディスプレー下部はアコースティックファブリックのスピーカーカバーで覆われている

筐体カラーは「ナイトフォールブラック」。背面には鏡面仕上げのHPロゴがあしらわれている

左が右側面、右が左側面。ディスプレーは85~115度の間で角度調整可能。高さ調整、スイベル調整機構は搭載されていない

USB Type-A、SDメモリーカードリーダー、3.5mmヘッドセットジャックが側面に配置されている点は高く評価できる。ただし欲を言えば、側面のUSB Type-Aも10Gbps仕様としてほしかった

左から、Thunderbolt 3(USB PD、DisplayPort 1.2) ×1、USB Type-C(10Gbps) ×1、USB Type-A(10Gbps) ×2、HDMI入力、HDMI出力、有線LAN(10/100/1000Mbps)、電源端子、セキュリティーロックスロットが配置されている

本体下部にはディスプレー設定用のOSDボタンが配置されている

OSDボタンをワンプッシュすれば、Brightness+、Color、Power、Audio、Management、Information、Exitなどのタブが用意されている設定画面が表示される

ワイヤレスマルチデバイスキーボード(日本語/109A)。本体以外に、ふたつのデバイスとBluetooth接続できる。キーピッチは実測19mm前後

キーストロークは実測1.5mm前後

このワイヤレス光学スクロールマウスと、ワイヤレスマルチデバイスキーボードのUSBレシーバーは本体に内蔵されている

ワイヤレス光学スクロールマウスのサイズは実測64×119×31mm。比較的薄いおかげで、包み込むように操作可能だ

ACアダプターのコード長は実測150cm前後、電源ケーブルの長さは実測180cm前後

ACアダプターの型番は「TPC-DA60」。入力は100-240V~4.2A、出力19.5V/16.92A、容量330W

ACアダプターのサイズは実測約150×150×37mm。多くのNUCを上回るサイズだ

ACアダプターの重量は実測1322.5g

ポップアップ式の顔認証カメラを搭載
台座のワイヤレス充電も便利

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