科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 第10回
お茶の間デビューしたアイツの可能性に迫る!
ミドリムシがバイオ燃料などの次世代エネルギーとして注目されている
2019年03月13日 12時00分更新
学生時代を思い出すあのミドリのヤツ
あっという間に3月、受験シーズンもまもなく終わりですね。受験といえばテスト、テストといえば定番の問題がよくあったように思います。枕草子の冒頭を埋めろとか、絶対値を求めろとか、この土器はいつの時代かとか……。
本日お話しする『ミドリムシ』も、理科のテストにおける定番問題でした。恐らく問題と解答とセットで、その名前をご存知の方もたくさんいらっしゃると思います。
「動物でもなく、植物でもない、この生物の名前は何か?」そう、答えはミドリムシ! ですね。ひし形っぽい緑色の体に、どこかの頑固親父のように毛が生えている単細胞生物であります。
このミドリムシ、中学校の定期テストで出てきて以降、実生活では名前も姿も見かけることはまずなかったのですが(ていうか顕微鏡でしか見えませんが)、5~10年前ごろから、意外なキャッチフレーズで目に飛び込んできました。
「食べるミドリムシ!」
「健康にいいミドリムシ!」
我ながら「ミドリムシってあのミドリムシだよね……」と思い、それとなくその製品を見ると、やっぱりあのミドリムシ。
池や田んぼなど、いろんな場所にいるミドリムシ。いつの間にかさらっとお茶の間デビューしちゃっています。そして昨今、さらなるキャッチーなワードを引っ提げてニュースの見出しに登場していたのです。
「ミドリムシからバイオジェット燃料製造」
ミドリムシ、空飛んじゃうんですか……?
ということで、学生時代は〝ちょっと特徴のある〟ただの細胞としてスルーしてしまったミドリムシの持つ可能性と、なぜそんなに注目されたのか、その過程に迫ってみましょう。
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