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小島寛明の仮想通貨&ブロックチェーンニュース解説第18回

電子化のメリットは大きいが法的課題も:

ブロックチェーン貿易業界で注目のワケ

2018年10月22日 09時00分更新

文● 小島寛明

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 最近になって少し落ち着いてきたが、2年ほど前から、ブロックチェーンの活用を目指す取り組みがさまざまな分野で次々に登場した。

 政府そのものを運用するシステムの構想から、好きなアイドルを応援する仕組みまで、列挙しはじめると止まらない。しかし、「それ、本当にブロックチェーンが必要ですか?」と、中には首をかしげたくなるプロジェクトもけっこう多い。

 一方で、熱狂的な仮想通貨とブロックチェーンのブームを経て、ブロックチェーンに適した分野と、そうでない分野の仕分けも進んできた。

 ブロックチェーンとの相性の良さで、注目すべき分野のひとつが貿易だ。

貿易業務は「壮大な伝言ゲーム」

 貿易の世界はいまも紙とFAXが主流だという。紙に書いた情報をスキャナでPDF化してメールで送ることもあるようだが、いずれにしても人間が手作業でシステムに情報を入力している。

 さらにやっかいなのが関係者の多さだ。荷物が送り主から送り先に届くまで、輸出する業者、陸上の輸送業者、船会社、通関業者、銀行、保険会社など、たくさんの会社や公的機関がかかわる。一連のプロセスに登場するのは国内の会社だけではない。送り先の国の税関、検疫、輸送業者、通関業者などもいる。

 関係する会社や公的機関はそれぞれ別のシステムを使っていて、それぞれに情報を入力するため、どこかで誤った情報が入力されるリスクもある。貿易分野の情報伝達を「壮大な伝言ゲーム」と表現する関係者もいる。

 たとえば、保険会社に届いた情報に食い違いがあると、どれが正しい情報かを確認するため、担当者は、あちこちの会社に電話をかけまくることになる。

 こうした業務の負担を減らそうと、ブロックチェーンの活用を目指す取り組みが世界のあちこちで進んでいる。

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