倶楽部のAV特集 第31回
暗い場所だけじゃなく、明るい場所でも階調表現がアップ!
パナソニックデジカメ「LUMIX GH5S」に見る高感度の世界 ISO 204800を実現した技術に迫る (1/5)
2018年02月23日 17時00分更新
2017年はパナソニックのデジカメが元気だった。3月に動画撮影に強いミラーレス一眼「LUMIX DC-GH5」が発売され、11月には静止画撮影におけるフラッグシップモデル「LUMIX DC-G9」を発表。今年1月後半に発売を開始した。
そして、G9の同じ発売日にもう1機種登場した製品がある。今回紹介する「LUMIX DC-GH5S」だ。
わずか1年の間にフラッグシップ級のデジカメを3台も投入してくるとは、パナソニックのデジカメにおける本気具合がわかる。
名称からはGH5のバージョンアップモデルにも思えるが、GH5とは方向性の異なる、動画撮影におけるもう1台のフラッグシップモデルだ。
その最大の特徴は階調表現力が高いこと。特に高感度撮影、つまり暗い場所での撮影ではディテールや階調の再現性がよくなるように設計されている。感度設定もISO 204800までできるようになっている。
実はこのようなデジカメはほかのメーカーでも高級機種を中心に用意している。今回はGH5Sを中心に、高感度デジカメについて紹介していきたい。
目次
- あえて画素数を抑えることで高感度特性がアップ
- APS-Cに換算すると約1600万画素相当の画素サイズ
- 相対的に記録解像度は低くなる
- 高感度と低感度で画像処理の経路を切り替え
- 感度別サンプルをGH5と比べてみた
- GHシリーズの要である動画撮影機能も強化
- 仕事で写真や動画を撮る人にはうってつけの1台
- 高感度でもきれいに撮れるデジカメカタログ
GH5をベースにしたフラッグシップ機「LUMIX DC-GH5S」
まずはGH5Sについて紹介していこう。と言っても、基本的な機能はGH5に準拠しており、静止画撮影に関する機能はほぼ共通。
基本的な色補正をする「フォトスタイル」やエフェクト系の「クリエイティブコントロール」も備わっているので遊び要素も充実している。
また、GH5では動画撮影時にしか適用できなかったフォトスタイル「709ライク」「V-Log L」が静止画撮影でも利用可能になり、動画の中で静止画を使う場合にも違和感なく挿入可能になっている。
RAW撮影でも14bitでの記録が可能になっていたり、画質向上へかなりのこだわりを感じる。
機能面では似ているGH5とGH5Sだが、デジカメのベースともいえる撮像素子と画像処理の部分は大きく異なる。それゆえにGH5Sは高感度撮影に強いといえるのだ。
以降のページ(アスキー倶楽部会員向け)では、GH5Sがなぜ高感度に強いのかの技術解説および撮影サンプルの掲載とその評価を記載する。さらには高感度に強い他社のデジカメの紹介もしていく。
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