社会へのテクノロジーの関わりを具体的に示した「HPE Discover 2026」の展示
“月面でAI実験”から“スマート養蜂”まで、HPEが技術の広がりを披露
2026年10月16日 14時30分更新
宇宙:ISSから月面コンピューティングへ、「HPE Spaceborne」プロジェクト
HPEの宇宙プロジェクト「HPE Spaceborne」に関するコーナーもあった。Spaceborneは、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載され、科学実験のデータ解析やAI処理などを行うHPC基盤だ。現在稼働しているのは、2017年の初号機、2021年の2号機に続く第3世代であり、2024年1月30日にISSに到着した。
第3世代の「HPE Spaceborne Computer 2.5」は、キオクシア製のSSDを搭載した「HPE ProLiant DL360 Gen10」や「HPE Edgeline EL4000」で構成されている。
HPE Spaceborneプロジェクトは、月面ミッションへも拡張される。NASAと月面ローバー(探索車)の契約を結んだ2社のうち、Astrolab社との提携により、低消費電力のGPU/CPUシステム「Spaceborne DRAID」をローバーに搭載する計画だ。月面で初めてとなるAI実験が行われる予定だという。
医療:Siemens Healthineersとのソリューション、AIでCT診断を支援
医療機器分野の展示では、Siemens Healthineersの担当者が、フォトンカウンティング検出器を搭載したCTスキャナー「NAEOTOM Alpha」を紹介していた。2021年に同方式の検出器を採用した初のシステムとして投入、2025年には同クラスのシステムを拡充したという。被曝線量を抑えながら画質を向上できる点が特徴とされる。
NAEOTOM Alphaでは、画像の後処理に「HPE ProLiant DL380」サーバーを採用しており、ボリュームレンダリング画像を自動生成する。また、AI診断支援機能「AI-Rad Companion Chest CT」では、胸部CT画像から椎骨や肋骨のラベリング、大動脈弓の可視化(大動脈瘤の兆候把握)、肺結節の自動検出などを行う。ただし、AIはあくまでも「診断支援」を行う位置づけであり、最終的な診断は医師が行う。また、放射線科・循環器科・病理科など、院内で分断されがちなデータを統合的に閲覧できるプラットフォーム「syngo Carbon」も紹介していた。
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