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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第174回

AIでMVを作るのは想像以上に大変だった 制作34時間、繰り返した“ダメ出し”でわかったこと

2026年09月21日 07時00分更新

文● 新清士

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 GPT-6 Astraで作ったMVの話です。

 9月3日に公開されたGPT-6 Astraは、アートに対する理解力も表現力も、これまでと比べて劇的に向上しています。特定の楽曲に合わせて、方針の設計も含め、ミュージックビデオ(MV)を作らせたらどうなるのか実験しました。そのまま任せると意図と違う方向へ進むこともあるため、人間が適度にディレクションし、的確にコントロールすることで、複雑な内容であっても表現が可能であることがわかってきました。一方で、AIはメディアのパーソナル化をさらに加速させるかもしれません。

Suno v6で生まれた『設計と意思』

 9月9日、音楽AIの「Suno v6」がリリースされました。これはSunoがワーナーミュージックグループなどのレコード会社と共同開発した新世代モデルです。筆者は、モデルが変わることで性能が低下する懸念を持っていましたが、過去に作成したさまざまな曲をリミックスしたり、新たに曲を作ったりした限りでは、品質が下がっているという印象はなく、自然言語で書いたプロンプトに、以前よりしっかり追従するように感じました。

 そうして作成した曲の一つ、『設計と意思』がとても気に入りました。AIとの雑談の内容を、GPT-6 Astraに要約してもらい、歌詞にしたものです。近未来に起きる人格AIと人間の関係の変化について歌った内容です。サビでは、普段は使わないような単語を並べ、AI人格がどのような未来を選ぶかは人間の「設計と意思」だと繰り返します。そこには心地よい音がついていました。あまりに気に入ってしまい、一日中ヘビーローテーションで聴いていました。

『設計と意思』MV 序盤100秒版から

△完成した『設計と意思』MVの序盤100秒版

 次に、この曲のMVを作れないだろうかと考えました。以前にも、この連載でMVの作成方法を紹介しました。GPT-5.5のCodex環境で、動画AIにはWan2.2のローカルモデルを使い、複雑な演出までできるのかを試しました。ただ、3ヵ月前のGPT-5.5は美的センスに限界があり、Wan2.2も2025年7月の公開から1年以上が経つモデルだったため、かなり詳細な指示を出す必要がありました。(参考:AIを使える人と使えない人で、とんでもない差が出ると実感した理由

 ところが、GPT-6 Astraは、アートに対する理解力も表現力も相当高く、汎用性も高くなっていました。また、動画AIとしても「MiniMax H3」がローカル環境で動作するため、曲全体をMV化することができると考えたのです。

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