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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第165回

社内WebサービスをAIで開発 完成後に直面した運用の壁

2026年07月27日 07時00分更新

文● 新清士

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AIと設計したシンプルなサーバ構成

 バリーン・スタジオは、システム系やエンタメ系の開発作業をしている創業7年目のベンチャーで、約50名あまりのスタッフが所属しています。AIについての理解度が高いスタッフも多い会社なのですが、それでも業務としてAIをこれまで触ったことがなかったために、興味があっても、何からどう手を付ければいいのか想像がつかないという声をスタッフから聞きました。

 そのため、費用をかけずに自由に制作できる環境として、社内で百夜スタジオを試してはどうかということになったのです。また、毎週金曜日に2時間、社内公募を受けてテーマを決めて自由研究に取り組むことができる「フライデー・ワークショップ」という仕組みがあり、そこで百夜スタジオの利用を通じて、画像・動画AIの作成を試すというコースを作成しました。そこに、2名のベテランデザイナーと、1名のプランナーが参加してくれました。

百夜スタジオの画像生成の画面。評判がいいのが、画像から自動的に最適なプロンプトを生成する機能で、日本語や複数枚にも対応している。かなり最適なプロンプトが出せるように調整している

 そこでさっそく、百夜スタジオを展開するうえでの課題にぶつかりました。その設計が、筆者の自宅でのローカルPCとLANで接続する計算用PCの2台で完結する仕組みになっていたためです。参加するデザイナーにとって、ComfyUIで複雑なワークフローを設定して操作させるといったことは技術的にハードルが高く、また、それぞれのスタッフのPC環境も違っているため、PCに非依存で動作する環境にする必要がありました。

 筆者が作っていたバージョンには、様々な機能が統合されていました。しかし、AI利用にまだ慣れていないデザイナーを対象とするため、機能を最低限に絞る必要も感じました。そのため、当初はビューアーと、画像AIは「Anima」(後に、「Krea 2」を追加)、動画AIは「Wan 2.2」、そしてプロンプトの日英訳支援機能のみに対応することにしました。

 その上で、どのような仕組みが必要かを、Opus 4.7(当時)と議論して計画を作成しました。その結果、全体を管理する「Hub」と実作業をする「Worker」に機能を分け、3台のPCを使って、分業して処理をさせるという設計にしました。全体の管理をする「百夜Hubサーバ」と、ローカルLLM用(RTX 3070ti搭載PC)、画像AI用(RTX 4090搭載PC)、動画AI用(RTX 5090搭載PC)に分かれています。

 必要になる技術は「Flask、JSON、Pythonワーカースクリプト、 ComfyUI API/LM Studio API」と、それほど複雑なものではありません。また、サーバと言っても、複雑な仕組みを使わず、SQLiteとJSONファイルで動かすシンプルな仕組みで実現できるので、開発難易度はそれほど高くないと説明されました。

 開発は、Claude CodeのOpus 4.7が設計し、CodexのGPT-5.5に指示して実装する形で進めました。

Opusが提案してきた作業管理案。各Workerはすべて百夜Hubサーバにいて、それぞれのPCに作業を指示する

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