先端テックニュースまとめ読み from MITテクノロジーレビュー 第388回
英政府、2009年以降生まれに「たばこ販売」禁止/米原子炉スタートアップ4社が臨界達成
2026年07月13日 09時00分更新
世界最先端のテクノロジー情報をお届けするグローバルメディア「MITテクノロジーレビュー」から、ビジネスに役立つ注目のテック企業の最新動向、イノベーションにつながる最新の研究内容をピックアップして紹介します。
2009年以降生まれには一生売らない——英「たばこ根絶」への賭け
2009年1月1日以降に生まれた人には、生涯たばこを売らない——。英国が可決した世代別販売禁止は、消費削減ではなく「根絶」を掲げるエンドゲーム政策だ。だが同様の法を2022年に定めたニュージーランドは施行前に廃止し、英国でも右派政党が撤回を約束する。前例なき賭けは根づくのか。
米原子炉スタートアップ4社が臨界達成、原発新時代の幕開けか?
米建国250周年の期限までに、原子炉スタートアップ4社が臨界を達成した。いずれも2023〜2025年創業の新興企業で、超過が常態の原子力業界では異例の速さだ。だが専門家は、今回の「ゼロ出力臨界」は燃料や設計の実質的な進歩がなくても達成できると指摘する。快挙は原発の新時代を告げるのか。
量子コンピューター、「設計思想」を問う段階へ——藤井啓祐教授に聞く
京都大学教授/大阪大学教授のほか、量子ソフトウェア企業QunaSysの共同創業者として産業界とも接点を持つ藤井啓祐氏は、量子コンピューターの理論とソフトウェア研究を牽引する。実用化に向けた研究動向に加え、社会課題としてのAIへの危機感、そしてイノベーターの条件について話を聞いた。
世界の半導体を支える 見えざる巨人ASML その牙城は崩せるか?
スマホもAIも、その頭脳であるチップは、この装置なしには作れない。オランダのASMLが手がける1台4億ドルの露光装置は、世界のリソグラフィー装置の約9割を握る。AIブームで高性能チップの需要が急増するいま、その独占はかつてなく重い。巨人に追いつく者は現れるのか。
摘出した眼球を「生かす」装置、眼球移植への一歩に
眼球全体の移植は難しい。摘出した瞬間から変性が始まり、これまで視力を取り戻せた例はない。スペインの研究チームは、その壁に挑む装置を開発した。酸素と栄養を含む液体を送り込み、摘出した眼球の変性を抑える装置だ。いつの日か、視覚機能を維持したまま眼球全体を移植できるようになるかもしれない。
森田直人:柔らかい翼で成層圏へ、HAPS研究者の新たな離陸
東京大学の研究室で「柔らかいHAPS」の制御技術を磨いてきた森田直人は、2025年にベロシティエアロワークスを共同創業した。CTOとして、翼幅30メートル級の国産機による成層圏への到達を目指している。
「AIの帝国」とは何か? 元MITTR記者が描く、権力集中の実態
MITテクノロジーレビュー[米国版]の元AI担当記者であるカレン・ハオによる著書は、AI(人工知能)の成立過程をたどり、シリコンバレーの主要人物をはじめとし、世界各地を巡り、その舞台裏に光を当てる。約7年の取材で得た膨大な記録が映し出すのは、帝国の存在と、その巨大な力だ。同氏から執筆のいきさつと狙いを尋ねた。
短期の冷却、長期の温暖化——カリフォルニア酪農補助金の致命的誤算
牛の糞尿から出るメタンを燃料に変える——。カリフォルニア州が酪農家に手厚い補助金を出すこの制度は、大人気を博している。だが数十年で分解するメタンを削減する見返りに、数千年間大気に残る二酸化炭素の排出を許してしまう。短期の冷却と引き換えに、長期の温暖化を固定化していないか。
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