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連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第236回

市場トレンドやユーザー動向を「3行まとめ」で理解する 5月30日~6月5日

AIによるソフト開発加速の裏で「未テストの本番投入」も増加/「AIで日常生活が変わった」まだ45%/企業のコンサルへの不満、ほか

2026年06月08日 08時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ざっくり知っておきたいIT業界データ」では、過去1週間に調査会社などから発表されたIT市場予測やユーザー動向などのデータを、それぞれ3行にまとめてお伝えします。

 今回(2026年5月30日~6月5日)は、コンサルティング会社に対してユーザー企業が不満に思うこと、AIで開発スピードが加速する裏で取り残される「品質管理」の課題、AIが生活や業務にもたらしたメリットとデメリットに関する32カ国調査、政府の“脱PPAP”指針が成長を後押しした国内メール誤送信防止市場についてのデータを紹介します。

[ITサービス] 日本企業のコンサル利用率は7割以上、ただし利用満足度は低い(ガートナージャパン、6月5日)
・コンサルティングが「期待以上」と感じる企業は4~5割にとどまる
・不満の最大要因は「コンサルタントの品質のばらつき」で「価格」を上回る
・2026年の国内コンサルティング市場は2兆709億円の予測、今後も拡大が続く

 コンサルティングサービスに関する国内企業への調査より。「コンサルティングサービスを利用中」という企業は74.0%に上り、具体的な利用局面としては「システム更改などその他ITプロジェクトの戦略/計画策定」(59.7%)、「DX/デジタル・ビジネスの戦略/計画策定」(48.8%)などが上位。ただし、利用企業の満足度は低調であり、半数以上が「期待以上」と回答した利用局面はなかった。また、すべての利用局面で最大の不満理由は「コンサルタントの品質のばらつきが大きい」だった。

 ⇒ コンサルティングサービスの品質は「人次第」になりやすいため、提案段階ではリーダー級の経歴だけが示されるケースが多いと、ガートナージャパンのアナリストは指摘しています。業務範囲や成果物の明確化、アサインされるコンサルタント全員に求めるスキルを客観的に定義し、契約上の約束として合意することが重要だと述べています。

国内企業のコンサルティングサービスの利用状況(出典:ガートナー)

コンサルティングサービスに対する不満の理由(出典:ガートナー)

[開発][AI] AIによる開発スピード加速がもたらすリスク、“未テストコード”を本番環境に投入する企業が多発(Tricentis Japan、6月5日)
・AI活用で開発スピードが加速、未テストのままコードを本番投入する企業が増加
・AI主導の開発システムへの信頼度、CEOは80%に達するがQA/DevOps担当者は43%
・23%が「ソフトウェア品質低下で年間100万ドル超の損失」と回答

 企業のITリーダーを対象に、ソフトウェア品質について実施したグローバル調査より。AI活用で開発/リリース速度は加速しているが、品質管理(QA)が追いつかず「未テストコードの本番環境への投入」が常態化しているという。昨年までは“偶発的な事故”として発生していたが、今年は「経営層からのスピード優先圧力」「AI生成コードの量に対応しきれない」といった理由で“意図的な実行”に変化した。経営層と開発現場の認識ギャップも顕著であり、「AIエージェントを大規模に運用/統制する準備が整っている」と答えた取締役は26%に達した一方、QA/DevOps担当者は8%にとどまった。品質低下の主因は「セキュリティ・コンプライアンス問題」(34%)と「技術的負債・再作業コスト」(25%)が上位を占める。

 ⇒ 「AIコーディング」「AI駆動開発」に注目が集まっていますが、AIが開発を加速させても、その他のプロセスが対応できていないため、結果としてリスクをもたらしているという深刻な実態が明らかになりました。開発スピードと品質の担保をどう両立させられるのか、これからの重要な論点になりそうです。

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