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LG「SIGNATURE OLED T」

想像以上にスケスケ 世界初の4K透過型テレビが予約開始だ!【なお1100万円】

2025年08月13日 17時00分更新

文● イチ/三宅/ASCII 編集⚫︎ASCII

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水槽に手を入れている写真に見えるほど、裏側まで透けて見えるテレビ

 一般的にテレビは電源を切って映像が映っていないと黒い板。映像の迫力を求めて大画面にすればするほど、巨大なモノリスが部屋に鎮座して冷静に見るとシュールな空間になります。そんな状況をひっくり返してくれるのが世界初の透過型4Kテレビです。

 LGが発表した「SIGNATURE OLED T」は、画面の向こう側が透けて見える“透過型の有機ELパネル搭載のテレビ”です。もはやテレビというより、高級家具やアートとも言えるような存在感。壁際に置かず、空間の中央や窓前などに設置しても圧迫感がなく、部屋の広さをそのまま活かせます。

「透けてたら映像に集中できないのでは?」という不安はご安心を。必要に応じて背面に黒のコントラストフィルムを昇降させることができ、しっかりと“黒”を引き立てる従来の映像体験も味わえます。透過と没入感、両方を自在に行き来できるのは、実用的でもあり未来的。

 しかも、映像の質も妥協なし。価格はなんと1100万円ですが、「テレビを空間の主役にしたい」と願う人には、それに見合う革新が詰まっています。せっかくタワマン高層階を買ったのにテレビで景色が遮られる……なんてこともありません、まさにテレビの常識を覆す一台です。

テレビの裏側。黒のコントラストフィルムが昇降する

LG SIGNATURE OLED Tを使う3つのメリット

ポイント1:世界初の4K透過型有機ELテレビは映像体験に妥協なし

 ただ“透けてる”だけじゃない。それが、このLG SIGNATURE OLED Tの真骨頂です。テレビとしてのスペック面も非常に優秀で、4Kの高精細表示に加え、120Hzのリフレッシュレートに対応し。動きの速い映像もなめらかで、映画やスポーツ、ゲームまで快適に楽しめます。

 画面サイズは77インチと大迫力ですが、透過型ディスプレーだからこそ、従来の大型テレビにありがちな“視界を遮られる”ような重苦しさはありません。部屋に自然と溶け込みながら、必要なときはしっかりと映像に集中できる。

 これまで「テレビは壁際に設置するもの」という常識を、やさしく覆してくれる存在です。

 映像を映していないときも、圧迫感ゼロ。むしろ部屋のデザインを引き立ててくれる不思議な存在感。視覚的にも機能的にも“透明”が新たな価値を生み出しているのです。

 ちなみに透過・非透過の切り替えは付属のマジックリモコンのボタンを押すだけ。その日の気分次第で簡単に切り替えられるのは嬉しいですね。

花火を見ると夜景と重なって立体感が感じられ、よりリアルな映像になる

ポイント2:ワイヤレス接続でケーブルレスの美しさを実現

 せっかく透明なのに、ケーブルがダラっと見えてしまっては台無し──そんな不安も、LGはしっかり解消しています。

 このテレビには「Zero Connect Box」と呼ばれるワイヤレスチューナーボックスが付属。映像や音声はワイヤレスで本体に送信されます。つまり、テレビまわりには電源以外のケーブルが不要。背面や足元にコードが絡むこともなく、真の“フローティング感”を味わえます。

 Zero Connect Boxはテレビから離して設置可能で、家具の中や見えない位置に収納してもOK。テレビまわりがすっきり保たれるので、インテリアとしての完成度も非常に高い。ここまで“美しく置けるテレビ”は、他に類を見ません。

Zero Connect Boxは見えない場所に設置

ポイント3:透過を活かした「アクアリウム」などのアプリも魅力

 透過型ディスプレーの面白さは、ただ透明なこと以上に「空間と映像が融合する体験」ができることです。

 LG SIGNATURE OLED Tでは、専用のコンテンツとして“アクアリウム”のような映像も用意されています。まるで透明な水槽の中で魚が泳いでいるような演出は、テレビというよりも、動くアートやインスタレーションに近い感覚。

 もちろん通常の映像も高精細に映し出せますが、こうした“日常の背景として楽しむ映像”の提案があるのはとてもユニークです。リビングでくつろぐとき、無音のアートコンテンツを流しておけば、それだけで空間全体が柔らかく上質に仕上がる──そんな使い方もできるのです。

透明ならではのコンテンツ表示で、ただのガラス棚にならないのがいいところ。受付やロビーに置いてもいいですね

購入時に注意するべき側面

ポイント1:価格は堂々の1100万円

 1100万円──正直、目が眩む価格です。一般家庭にとっては夢のまた夢のような金額で、ちょっと家電量販店に見に行って「これください」と言えるレベルではありません。LGとしても、これは量販向けの製品というより“受注販売モデル”という立ち位置のようです。

 ただ、それでも売れそうなのが、このテレビのすごいところ。先進的なインテリアやデザインにこだわる富裕層や、高級ラウンジ・ホテルなどにとっては“他にない一点モノ”として映るでしょう。

「1100万円のテレビ、誰が買うんだよ」と笑っていても、数年後にはもっと手の届きやすい価格で透過型テレビが普及するかもしれません。折り畳みスマホもそうですが、これは未来を先取りした最初の一歩なのです。

予約は2025年8月31日まで。12月1日から順次発送予定なので予約し忘れに注意です

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